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株式投資の本当の意味
皆さんこんにちは。
ここのところ企業の業績は絶好調ですね、仮に今期も予想されるように増益を達成
しますと、2003年3月期以来5期連続の増益となります。

さらに例えば(金融を除く)全産業の売上高に占める「経常利益」の比率は5.1%、また「損益分岐点比率」も73.8%といずれも過去最高の数値を記録しています。

これらの数値がどれほど良いかといいますと、あのバブル経済の時代や、田中角栄さんの日本列島改造論の当時を上回り、過去40年間で最高となっています・・・・


皆さん、ところでいかがですか。


私は今年で45歳になりますので、バブル時代はすでに働いていましたし、田中角栄さんの時代には働いてはいませんでしたが、何となく社会全体の雰囲気は肌で感じていました。

当時はカイシャからもらうお給料はどんどん増えてゆき、物価もそれなりに上がりま
したが、それでもお釣りがくるくらい年々生活は豊かになっていったものでした。

それと比べると最近の「5期連続」は全く物足りないの一語に尽きますね、確かに
物価は(ついこの前までは)下落気味でしたので多少救われた面はあったかも
しれません、が、「5期連続」「過去最高益」と浮かれた気分には到底なれなかったの
ではないでしょうか(正直申し上げて私自身は随分前にサラリーマンを辞めてしまった
ので、体感はしていないのですが・・・)。


どうやらお金は、益々「家計から企業へ」流れを早めているように思います。


過去我が国の「労働分配率」は主要国でも突出して高い数字を維持してきました、これは言い換えれば、企業が本来の実力以上に従業員に対してお金を支払っていたと言えるのではないでしょうか。

ところがその「労働分配率」は1998年をピークに低下し、徐々に先進主要国の水準まで近づいてきました、おそらくこれからも日本の企業が世界という土俵で他国の企業と勝負をしてゆくならば、過去のような異常な「労働分配」は行えないのではないでしょうか。

カイシャも一種の生命体なのかもしれません、であればその生命を維持するための最適
な戦略を採らざるをえません、「労働分配率」の低下はある意味自然の摂理なのかも
しれません。

私は日本人の「モノ創り」の能力を信頼していますし、これからも日本のカイシャは繁栄を続けると思っています。

ただ、これからはカイシャが繁栄しても、従業員の収入はアップしないのではないかと思います。

であれば、この際カイシャからのお給料に多くを期待せず、いっそのことカイシャそのものを所有してしまったほうが合理的ではないでしょうか。

資本主義とはよくできたもので、実に簡単にカイシャの一部を所有することができる仕組みになっています。

こういう観点で株式投資というこのを考えてみてはいかがでしょうか。


では 今回はこのへんで。

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