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2009年型ポートフォリオを考える
新年明けましておめでとうございます、
今年も一年どうぞよろしくお願いいたします。

今回は、新年恒例になりました「2009年型のポートフォリオ」
について考えてみたいと思います。

まずは、今年以降数年の世界経済の流れについて考えてみたい
と思います。

いま私達が直面している景気後退は、その深さ、広がり、速度、
どれをとっても稀にみるスケールで進行しつつあることは間違い
なさそうですね。

これに対し、各国当局の経済対策も、同様に過去例をみない規模で
実行されようとしています。

例えば米国。

おそらく新大統領就任後、速やかに発表されるであろう経済対策は、
その規模と速度において過去のニューディール政策以来のものになる
はずです。

さらに中国。

昨年末4兆元規模の経済対策を発表しましたが、これも中華人民共和国
建国以来の大規模な経済対策。

同様の動きは世界中でみられ、大は大なりに、また小は小なりに、
その国の経済的な規模に見合った対策が打たれようとしております。

恐らくこのように世界が協調して経済対策を行うのは、人類史上始まって
以来のことではないでしょうか。

時々経済対策の効果を疑問視する声を聞きますが、当局が
財政出動し、民間に代わって需要を創造しますと、それが効かないという
ことはまずあり得ません。

ただ当局の処方箋がずれていた場合、(日本の1990年台後半の大規模
公共投資のように)ややその効果が減じるということはありますが・・

恐らくオバマ次期大統領の処方箋は、的を射たものになると思いますし、
中国の4兆元の使い道も正しいように思います。

ただし、現在発表されている、あるいはオバマ次期大統領の頭のなかに
ある対策で十分かといいますと、それはやや疑わしく、さらに追加的な
施策が求められる可能性は十分あるでしょう。

仮に不十分であれば、中国にしても米国にしても、経済を回復させるまで
対策カードをきり続けなければならないはずで、そういう観点では現在の
景気後退がいくら厳しいものであっても、いずれ景気は底をうって回復へ
向かわざるを得ないということになるはずです。

米国の住宅価格指数の先物価格の推移から、米住宅価格は
2010年後半を底に反転と読めますが、一連の景気対策や住宅ローン金利の
低下が効き、おそらく反転時期は早まるのではないでしょうか。

仮に6ヶ月早まるとしますと、2010年前半、
もし10ヶ月早まるとすると2010年年初、

いずれにしてもこのあたりが米国経済の「陰の極」ということに
なるのではないでしょうか。

では世界の株価はどう動くでしょうか。

仮に株価が景気を9ヶ月先取りするとしますと、米国株の底は
2009年4月から8月あたり、日本をはじめ先進国はほぼ連動、中国を中心とした
新興国は多少早く上昇しはじめるかもしれません。

一方でコモディティはどうでしょうか。

2009年以降デフレ色が強まるとの見立てが多いようですが、私の見方は
少し違います。

景気後退を食い止めるまで財政出動を続ける米国、大盤振る舞いの
中国、再び財政規律が緩み始めた日本・・・世界中であふれるマネー、
そして国債の大量発行、あぶれたマネーは投機機会を探して世界中を
徘徊、行き着く先はお決まりの株とコモディティーの組み合わせ・・

2010年から数年かけて、私達はまたぞろこのようなデジャブをみることに
なるのではないでしょうか・・・

特に次の景気拡大局面は、衰えをみせはじめた先進国に代わって
中国・アセアン・ラテンアメリカなど新興国が主導する可能性が極めて
高く、資源国でもある彼らはコモディティ価格上昇の恩恵を受け、それが
コモディティ消費をさらに拡大する・・・閉ざされた循環系の
完成です。

循環的、スパイラル的にモノゴトが進行して行く場合、適度なところで
落ち着くということはあまりなく、バブルが形成され、そしてやがて
破裂するまで膨張してしまう場合が多いようです。

現在のような景気の後退局面で心配するようなお話ではありませんが、
このような理由で、私は2010年以降再びコモディティバブルが起こり、
そしてそれが私達の実生活に大きな悪影響を与え始める時がくると
思っています。

とは言ってもそれは数年先のお話し、とりあえず2009年はまだデフレ色
が残っていると考えておいてよろしいのではないでしょうか(ただ
コモディティを仕込むにはよい時期だと思いますが)。

債券については先ほどお話ししたとおり、年前半は景気後退懸念から
債券は買われ(金利は低く)ますが、後半にかけ国債乱発懸念や景気回復
の期待感から急反落(金利は高く)のリスクがあるとみております。

為替については、やはり長期的かつ相対的な米国の国力低下がメインの
シナリオ、一方で短期的にみますと、米国の財政赤字拡大はドルにとって
悪材料ですが、財政出動の結果、米経済が力強く回復すれば、逆にドル高
要因です。

私自身はオバマ次期大統領の経済手腕を買っておりますので、
短期的(例えば2009年)にはドル高とみておりますが、中期的には
徐々に時間をかけてドルは弱くなってゆくと思います(ただし、円は
ドルより悲観的にみていますが・・・残念ながら)。

円はいまのところ消去法的に買われていますが、この問題が片付けば
やがて財政赤字問題や成長力に注目があつまり、年後半から来年
(あるいは定常的に)円は売られやすい環境になると見ております。

最後にヘッジファンドについて申し上げますと、昨年はヘッジファンド
にとっても厳しい一年でした、株ロング/ショート、裁定取引、
ファンド・オブ・ヘッジファンズ・・・確かに100年に一度といわれる
金融危機のさなかではありましたが、それでも期待を裏切られた一年
でもありました、ただそんな中でもトレンド・フォロー戦略は、その
本来の特質を十二分に発揮し、例年以上の高リターンを挙げました、
100年に一度の混乱を乗り越えたトレンド・フォロー型ヘッジファンドは、
今後も期待してよいのではないでしょうか。

長くなりましたが、以上が私が考える2009年以降の経済です。

ではこのような観点で2009年のポートフォリオを考えてみます。

■先進国株(15%)
1.資源関連株ファンド
2.環境関連株ファンド

■新興国株(30%)
1.中国株ファンド
2.アセアン株ファンド
3.ラテン・アメリカ株ファンド

■コモディティ関連資産(25%)
1.貴金属ETFもしくは現物
2.鉱山株(ベースメタル)
3.穀物ETF
4.コモディティ・インデックスファンド

■不動産系資産(10%)
1.日本REIT
2.米国/豪州REIT

■オルタナティブ(20%)
1.トレンド・フォロー型ヘッジファンド


まず今年は新興国株の仕込み場と考え、新興国株のウエイトを30%まで
高めました、投資対象は現在の状況から最初に立ち直る可能性のある
中国、続いてアセアン、来年の資源高を見越してラテン・アメリカを
挙げさせて頂きました。時期的には年前半で投資完了。

先進国株は新興国株ほどの魅力を感じませんが、日米欧の環境関連銘柄、
資源関連銘柄を横断的にカバーするファンドを想定しています。

コモディティのウエイトは高目を維持、私はコモディティは
既に底を打っているとみていますので、ボチボチ仕込んでいいと思い
います。対象としては金や銀の現物やETF、あるいは新興国経済の回復
を先取りし、穀物ETFあたりも面白いと思います。プラチナについて
よく尋ねられますが、私は自動車一本のプラチナにやや危うさを感じております。

意外と見落とされがちですが、日本のREITはそろそろ面白いのでは
ないでしょうか、資金調達難から敬遠され、現在の相場水準は破綻リスク
をある程度織り込んでしまっている様子、利回り15%は魅力的な水準に
みえます、資金調達問題さえ解消されれば、相場は徐々に上昇して
ゆくのではないでしょうか。

ヘッジファンドは例年通り20%の配分、投資対象はトレンド・フォロー
型ヘッジファンドのみ、ただし銘柄分散は怠りなく。

債券は思きってゼロに致しました、リターンに見合わない大きな
リスクを感じますので・・

以上たいへん長くなってしまいましたが、私が考える2009年型ポートフォリオ
を御紹介いたしました、少しでも皆様のご参考になれば幸いです。

ご参考までに昨年の年頭ポートフォリオに関するコラムは以下、
http://www.ginzafp.co.jp/info/080116.html

また昨年の日本株予想に関するコラムは以下、
http://www.ginzafp.co.jp/info/080129.html

ですので興味のある方はご覧下さい。

最後になりましたが、
今年一年の皆様の投資の成功を心からお祈りしております!

では、今回はこのへんで。
(2009年1月08日)




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