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変動する相場で勝つために

みなさんこんにちは。

景気は変動するもの・・・

私たちが当然のこととして受け入れているこの事実も、
よく考えてみるとなかなか興味深い現象のように思えます。

私は、ヒトが持つ他人の動きに影響されやすい特性が、
景気変動を招いているような気がしています。

もしヒトがそれぞれ独自の考えに基づいて、言い換えれば
他人に影響されることなく動いていたとしたら
どうでしょうか。

ある人は売上を伸ばすチャンスだと考えて設備を購入し、
同じ時期ある人は、逆に今後の景気後退を予想し、
消費を抑制して現金をため込むといった具合です。

このようにヒトがてんでばらばらに経済活動を行えば、
それらは相殺しあって、つまり景気は変動せず、世界の経済は
人口の増加や生産性の高まりに応じて一定のピッチで拡大して
ゆくはずです。

ところがやはり、ヒトは他人からの影響を受け行動を決めて
ゆくもの・・・

お隣さん、お友達、同寮、果てはテレビ番組でインタビューに
答えた見知らぬ人まで・・、私たちは無意識のうち他人の
行動や意見に動かされ、自らの行動を決めているのでは
ないでしょうか。

そしてまた自分の行動は、それをみた他人の行動を動かす。

このようにしてヒトは無意識のうちに相互に影響を与えながら、
経済活動の方針を決めているように思います。

つまり一言でいえば、景気変動は人と人の意識の共鳴に
よって形成されている、このように言えるのかも
しれません。

私たちの遠い祖先は、まだアフリカの草原にいたころから、
群れをつくって生きてきたようですね。

集団で生活することにより、外敵から身を守り、より安全に生存
することができたのでしょう。

逆に群れからの離脱は危険だったはずです。

このような行動様式は、世代を重ねるに従ってヒトの意識の
深いところまで徐々に浸透し、そして時間をかけて定着していった
のではないでしょうか。


景気回復の過程で相場は上昇し、
景気の後退期には相場は下落する。


一般に株やコモディティなどは、景気の変動に沿って
相場が大きく動きます。

このような金融商品への投資で儲けるためには、
相場の下落時に仕込み、その上昇期に売る必要がありますが、
言い換えればこれは大多数の他人が弱気の時には買いを入れ、
逆に大多数の他人が強気の時に相場から降りるということです。

文章で書くとたったこれだけのことですが、このことを実践するのは
並大抵のことではありません、なぜなら群れとの意識共有は、
ヒトが何世代にもわたって獲得した特性のひとつだからでしょう。

相場の上昇期に売るとき、
あるいは逆に下落時に買うとき・・・

私たちが感じるえも言えぬ不安は、きっとそれが私たちの
原意識に逆らった行動だからに違いありません。


相場が上がっているとき・・言い換えれば景気の回復期は、
群れ全体が共鳴された集団意識の渦中にあり、自分だけその意識の
共鳴から逃れることは極めて難しいわけです。

よほどの強い信念が無ければ景気の回復期に株やコモディティ
を売れませんし、また逆によほど強い信念がねければ、景気の
後退期に買うことはできません。


どこまで自分自身のなかに刷りこまれた原意識を制御できるか。

この点が長期的にみた運用成績を左右することになるのでは
ないでしょうか。




では、今回はこのへんで。


(2011年6月9日)




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