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東京の不動産はバブルか

みなさんこんにちは。

「東京のワンルームマンションはバブル化して
いるんじゃないでしょうか?」

僕はお客さんから時々このような質問を頂きます。

確かに東京のワンルームマンションの相場は随分上がって
きました、そういえば僕がこの事務所を開業したころ
(今から14年以上前です)は、手取りベースの収益率が
6%を超える物件がゴロゴロしていたものです。

今にして思えば当時の不動産は安すぎました。

金融の世界で日本国債は、信用リスクがゼロの資産、
つまり「無リスク資産」と位置づけられます。

株や社債など他のあらゆる金融商品は、
この日本国債と比較して評価されることになります。

そのような観点で当時の不動産を見ればどうだったでしょう。

例えば14年前の2004年時点で、日本の超長期金利(すなわち
日本の30年国債の利率)は2.7%ほどでした。

一方で上記のように当時の不動産の収益率が6%ほどでした。

これは何を意味しているのでしょうか。

仮に私たちが1000万円で日本政府が発行する満期30年の
国債を買えば、むこう30年にわたって毎年27万円の
利息を得ることができます。

1000万円×2.7%=27万円

一方で私たちが同じ1000万円で、
中古のワンルームマンションを買っていたならどうでしょう、
その場合の私たちが得る家賃は毎年60万円です。

1000万円×6%=60万円

60万円と27万円を比べると、圧倒的に前者が多いにも
かかわらず、すべての人が不動産を買うわけではありません。

なぜなのでしょう。

それは上記のように国債にはリスクがない(注)と考える一方で、
不動産にはさまざまなリスクがあるからです。

注)実際には日本国債も破綻するリスクがあるのですが、
  金融の世界ではリスクゼロとみなします。

例えば万一地震や火災が起きた場合の価値の減少、
お金が急に必要になった場合、換金にかかる時間の問題、
建物部分が年の経過とともに価値が減少する点、
空室が生じた場合、家賃がもらえない可能性、

このような不動産が持つリスクと収益率を天秤にかけてうえで、
私たちは不動産を買うべきか、それとも日本国債を買うべきか、
という選択をしているといえるでしょう。

では現在の両者の収益率はどうなっているのでしょうか。

現在の30年国債の利率は0.8%程度、
これに対して都心にある中古マンションの
手取り収益率は3.6%程度です。

以上を整理しますと

□14年前

・30年債金利(@):2.7%程度
・ワンルームの手取り収益率(A):6%程度

・A-@=3.3%

□現在

・30年債金利(@):0.8%程度
・ワンルームの手取り収益率(A):3.6%程度

・A-@=2.8%

注)A-@は「リスクプレミアム」といって、私たちがリスクを
  取ることによって得られる収益の上乗せ部分です、
  これが大きければ大きいほど不動産は割安と考えられます。

確かに上記のように「リスクプレミアム」は縮小しており、
不動産の割安感は小さくはなっていますが、収益率の低下
(6%→3.6%)ほどには「リスクプレミアム」は縮小して
いないことがわかります。

このようなことから現在の不動産相場は決してバブルではなく、
金利との見合いの中で考えるなら正常な範囲だといえるでしょう。

以上は不動産を金融商品としてみた場合の検証ですが、
東京という都市の将来から考えた場合はどうなのでしょう。

例えば東京オリンピックが終われば都内不動産相場は下がると
お考えの方も多いようですが、私は違う考えを持っています。

確かに全く影響がないとは言えないでしょうが、
東京という都市は常に進化し続けています。

いよいよ新橋駅前の名物ビルは建て替えられるようですし、
JR新橋駅も現在改修中です、日本橋やJR東京駅周辺は再開発が
進んでいますし、日本橋上空の悪名高い首都高も、いよいよ
地中化されるようです。

この近所の話をすれば、築地市場の跡地は広大で、
どのように開発されるか楽しみですし、田町と品川の間に
できる新駅も少しずつ形が見えてきました。

リニアモーターカーはだいぶ先ですが、そのころ品川駅は
どのように姿を変えているのでしょう。

少なくともアジア近隣の競合都市と比べても、
東京の将来は全くそん色がないと思います。

ちなみに香港、シンガポール、上海などアジア
主要都市物件の収益率は2%をやや下回る一方で、
これら諸国の30年債利回りは概ね4%を超えます。

つまりリスクプレミアムはマイナスです。

このようなの点からも、東京の不動産はまだ割安感が
残っていると僕は思います。

 

では今回はこのへんで。

(2018年9月26日)




 




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