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東京都心ワンルームは有効な選択肢か
皆さん、こんにちは。

私が相談者のポートフォリオを構築する時、円建ての資産のうち
「ミドルリスク・ミドルリターン」の金融商品を選ぶのにいつも
苦労します。

外貨建ての「ミドルリスク・ミドルリターン」の資産としては、
例えば

・外債(先日お話しした「米国ゼロ・クーポン債」など)
・外債ファンド
・海外不動産(現物やランド・バンキング)
・ミドルリスク型ヘッジファンド


など、比較的幅広い選択肢があるのですが、円建のミドルリスク資産
には、実はあまりよい商品が見当たりません。

このクラスの資産は、為替リスクもなく、それほどの価格変動も
ありませんので(特に中高年の方にとって)ポートフォリオ上の
重要性は高いのですが、低金利が続く我が国では、残念ながら
このクラスの資産はほとんど存在しないのが現状です。

そんな中でもあえて円建ミドルリスク資産を選ぶとすれば、それは
国内の不動産投資というところに行き着かざるをえないのでは
ないでしょうか。

2003年に登場したJ-REIT(国内の不動産を投資対象にしたREIT)は、
当初ミドルリスク・ミドルリターンの金融商品として、大いに期待
されましたが、昨今のボラティリティ(価格変動)の高さをみると、
到底ミドルリスクとは言えず、これはもう日本株並みの立派な
ハイリスク・ハイリターン型商品というべきでしょう。

従って、私自身はJ-REITを円建ミドルリスク資産として扱う
ことはありません。

円建ミドルリスク資産として、消去法的に残るのは不動産現物への投資、
さらに個人に手が届く範囲で考えますと

・一棟ものアパート購入
・(中古)ワンルーム・マンションの区分所有


のいずれかというところに行き着かざるを得なくなってしまいます。

このことは、個人の資産運用における選択肢という観点で、決して
好ましいことではないと思うのですが、いたしかたありません。

アパートとマンションどうちらがいいか?この質問は相談者から
私自身よく受けますが、それぞれを得意とする業者がいて、
またそれぞれにPR熱心ですので、私達も比較的簡単に両者の
長所短所を整理することが出来ます。

以下それぞれのPRポイントを大雑把にまとめてみますと。

・一棟ものアパート業者の主張


アパート一棟を購入した場合、マンションと違って比較的広い土地が
ついてくる、アパートが老朽化したとき、自分の判断で建替えや売却が
選べる。確かに一棟所有は高額だが、銀行融資を受けた場合、わずかの頭金で
スタートできる。都心のマンションと比べ期待リターンは高く、空室が
が出た場合でも、それは全室空室という事ではなく、リスクは分散され
るので問題ない。

・ワンルーム・マンション業者の主張


中古ワンルームは都心の一等地の物件を選べる、アパートと違い利回り
は確かに低いが、資産価値は高く空室もしっかりとした管理会社を
使えばほとんど発生しない、アパートは確かに物件価格が比較的
安く、その分利回りは高いが、一般的に立地が悪く全室満室という
わけにはなかなか行かない、空室率を抑える労力は大きく、片手間
でできるような仕事ではない。

とだいたいこんな感じで網羅できていると思います。

皆さんはお互いの言い分をお聞きになって、どう感じられましたか?

当事務所の相談者のなかにも、ワンルーム・マンションをお持ちの方、
一棟アパートをお持ちの方、それぞれいらっしゃいますが(比率としては、
圧倒的にワンルーム所有者が多いのですが・・私自身も含め)、所有者の
生の声を伺いますと、どうもワンルーム派に分があるように思います。

一棟アパートのオーナーの方は、一様に「メンテナンスの手間」と
「空室対策の負荷」が大変だとおっしゃいます、空室を埋めるため
御自分でチラシのデザインなどを考えたり、見栄えをよくするため、
共有部分や通路、ゴミ捨て場の清掃、設備の交換などをすることも
あるそうです。

これに対し、ワンルーム区分所有は楽ですね、管理会社と契約
すると(ちなみに私の場合、月額3150円でやって頂いております)、
賃借人の募集、滞納保証、退去時の立会いから現状復帰など、保有中の
手間はほとんど掛からず、まかせっきりで済ませてしまうことが出来ます。
(私の場合、購入以来マンションを見に行ったこともありません・・
これは私が無精者だからだと思いますが)。

このように考えてきますと、私などは「円建ミドルリスク資産とは、即ち
東京都心の中古ワンルームマンションだ」と極言してしまってもいいように
思えてしまうわけです(選択肢が少ないのは、不幸なことではありますが)。

ただ東京都心ワンルームの購入にもいくつか気をつけなくてはならない
点はあります。

まず地震・・・あらゆる投資には必ずリスクがつきまといます、
預金の場合は銀行の破綻、投信の場合は運用会社の破綻、債券の場合
は発行体の破産、株式の場合は企業の倒産・・・この種のリスクを
ワンルームにあてはめるなら、それは地震ということになるでしょう。
この種のリスクを回避することは無理だと割り切り、だからこそ
株、債券、コモディティ、不動産などへの分散投資がもとめられるの
でしょう。あくまで、分散投資のパーツとして考える姿勢が求められ
ると思います。

あと購入の場合は、せめてしっかりと地震保険に加入したいところです。

次の注意点はレバレッジをどれだけ効かせるかです、ワンルームの
場合、もちろん全額キャッシュで購入することもできますが、節税効果
やレバレッジ運用を行うため、頭金以外を銀行等借り入れで調達する
ケースも多くみられます、どの程度レバレッジを効かせるかは、購入者
それぞれの資産状況、運用目標や収支のバランス次第、購入に際して
しっかりとライフプランを建て、なおかつ将来のキャッシュ・フローを計算
したうえでレバレッジを使うか否かご検討下さい。

3つめの注意点は築年数です、ワンルームの耐用年数は一般的に35年程度
といわれています、築浅物件をある程度ご年配の方が購入される場合は、
それほど気にされる必要はありませんが、お若い方が築年数の深い物件を
取得する場合は、しっかりと出口戦略を立てたうえで購入する必要があり
ます、出口戦略のなかで最も一般的なものは売却です、従って多少老朽化
していても売却できるような立地のよい物件を買う必要があるわけです、
他にも出口として「建替え」や「証券化」などがありますが、いずれに
しても購入時に、ある程度出口戦略をイメージし、御自分のライフプランに
照らし合わせ、無理がないかどうか検討を行う必要があります。

ワンルームへの投資は、概ね上記のような点にご注意の上、あくまで
世界分散投資のパーツとしてご検討頂ければと思います。

現在日本の地価はやや下がり気味と伝えられていますが、これは米国
のサブプライム・ショックがもたらした、いわば空中戦の結果だと思います、
あいかわらず東京は人を引き寄せ、ワンルームへの入居ニーズは衰える
様子はありません、運用利回りもネットで5%半ば程度と、香港やロンドン、
シンガポールなどと比べ高止まりしたまま(逆に言えば物件価格は割安)
です。

私は国際分散投資という観点で、円建ミドルリスクの東京ワンルーム
は、なかなか有効な資産だと思っています。

興味のある方はのぞいてみてください。
http://www.ginzafp.co.jp/service/service10.html


では、今回はこのへんで。
(2008年6月3日)




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