■次の10年
皆さん、こんにちは。
これから10年間、特に経済や社会、それから私達の生活でどのような
変化があるか・・・今回はちょっと思いつくまま書かせていただこうと
思います。
まずはコモディティ相場の行方について・・・
原油100ドル、金850ドル、銀16ドル、プラチナ1500ドル・・・
既に過去最高値を上回った商品もあれば、いままさに最高値に
チャレンジしつつある商品もあります。
確かにコモディティが金融商品化することにより、短期・長期の
投資マネーが流入したことも高騰の一因ですが、かれらは儲からない
ところには決して入り込んではきません、そもそも今回の価格高騰の
最大の理由は、地球の住人達の数が増えたこと、そして生活が豊かになり、
一人頭(ひとりあたま)の消費量が増えたこと、この2点にあること
は間違いありません。
では人類はこれからもその頭数(あたまかず)を増やし続け、
さらに豊かになり続け・・そしてこのペースで枯渇に向かって、
資源をひたすら消費し続けるのでしょうか。
あるいはどこかで価格の臨界点に達し、人口増と富裕化に歯止めが
かかるのでしょうか。
人間が豊かになることは好ましいことだと思います、またその結果
として人口が増えるのも悪いこととは思えません、ただ、そのことが
資源の枯渇につながったり、環境劣化を招くようなことが
あれば、いずれ私達は大きな報いを受けることになるのでは
ないでしょうか。
資源の消費と同じ程度の熱意でもって、私達は省資源やリサイクル、
環境浄化の技術を開発し続ける必要があり、いいかえれば、そのこと
によってのみ、私達はこれから先も豊かになり続けることができる、
このように言えるのではないかと思います。
続いて新興国の将来について・・・
20世紀は『富(とみ)の一極集中の世紀』でしたが、今世紀は
『富の拡散の世紀』になるのかもしれません。
そもそもなぜ20世紀は、少数の欧米先進国のみに富が集中していたので
しょうか。
過去を振り返れば、例えば中世の欧州は貧しく、風は常に東洋から
西洋に向かって吹き続けていました・・
その転換点を、英国で起こった産業革命に求めるのはあまりに表面的で、
それ以前からすでに合理主義や科学的思考法、さらに言えば、
国や社会による拘束をうけず、自由な経済活動を保証する
資本主義の原型のようなものが、すでに欧州では芽吹いていたのでは
ないでしょうか。
だとすれば、20世紀の富める国と貧しい国を分けたのは、自由主義経済
の定着と、その背景としての合理主義的なものの考え方ということになる
のかもしれません。
翻って現在の世界を見渡すとどうでしょうか。
資本主義経済には確かにいろいろと問題はありますが、それ以外に成功した
経済システムはみあたりません。新興国と呼ばれる国々でも、徐々に
資本主義経済が定着しつつあるようですし、また国や社会による経済活動
への拘束度合いは、徐々に小さくなってきているように思います(残念
ながら我が国は逆行しているように思いますが)。
仮にこのような状態があと10年も続けばどうでしょうか・・・
ここ数世紀にわたって西から東に向かって吹いていた風は、再び逆流
を始めることになるかもしれません。
最後にこれからの日本・・・
栄える国があれば、衰退する国もあります。
私は日本が後者になると思いたくはありませんが、それでも
ここ2年ほどの政治を見ていると憂鬱な気分になります。
政治だけではありません、政治家を選ぶのは国民ですし、しょせん
国民は自らの民度を超える政治家を持つことはできません・・・
ただ小泉さん・竹中さんが出てきたときもそうでしたが、日本人は
追い詰められて初めて真剣にものごとを考える傾向がある
ように思います・・・日本人が本気で改革に取り組むまで、
まだまだ私達は苦しみを味合わなければならないのかもしれません。
では 今回はこのへんで。
(2007年12月05日)
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