エイプリル・フール
皆さん、こんにちは。

今日から一部のガソリン店頭価格が下げられました、
一ヶ月前、このようなことが現実に起こると考えた人が、
果たしてどれほどいたことでしょう・・・

小泉元首相がよく『人生には上り坂、下り坂、そしてマサカという
坂がある』と言っていましたが、今回のガソリン暫定税率の廃止は
その『まさか』、政治の世界も経済と同様にまたカオスの世界、
『あり得ない』ことなど何もないということを改めて知る思いです。

このコラムの読者の皆さんは、既にお感じだと思いますが、
私は未だに小泉=竹中さんによる改革路線の支持派、このような事態
を迎え、「小泉さんならどのようにこの問題に対処していただろう」と
考えずにはいられませんでした・・・

昨夜、福田首相は記者会見を開き、国民に対し暫定税率の継続(復活)と、
2009年度からの道路特定財源の一般財源化を訴えました。

これはまさに小泉さんが始めた手法、国民に直接改革を訴えるという
やり方ですが、福田さんとしては、今の政局の閉塞状況を打開
するためには、小泉方式で行くしかないと腹をくくったうえでのこと
だったのでしょう。

民主党が歩みよらず、このまま暫定税率廃止になだれ込んだとしても、
世論はその混乱の責任の大半は民主党にありと考えるでしょうし、
また仮に一ヵ月後、60日ルールで衆院再可決→暫定税率復活となっても、
世論は私を支持するはずだ、福田さんはこのように読んだことしょう。

私はこのような形で福田さんがリーダーシップを発揮することは
悪いことではないと思いますし、暫定税率復活と一般財源化には
大いに賛成したい思いです、でも、なぜここまで追い込まれてから、
しかもこのような極限状態のなか、昨夜や一昨夜のような記者会見を
行ったのか・・・理解に苦しみます。

一国の首相の行動は、追い詰められた結果やむを得ず行うと
たぐいのものであってはならないはずですし、首相の政治的な行動には、
例えばペンの握り方から、会見中の目の配り方に至るまで、そのひとつひとつ
に大きな意味が込められていなくてはならないと思います。

もっと簡単に申し上げれば、やるにしろ、やらないにしろ、それは一時
の思いつきや、追い詰められた結果として行うものではなく、仮にそれが
一種の賭けであったとしても、賭けに勝てるべく打つ手は全て打ちつくした
うえで臨むべきだと思います、あるいはまた、万一の場合の市民生活の混乱を
最小限に抑えるため、細心の注意を積み上げたで行う必要があるはずです。

この点において小泉さんの郵政解散を振り返りますと、その用意周到
ぶりに改めて気付かされる思いがします。

・衆院可決
・参院否決
・衆院解散で民意を問う
・衆院戦勝利
・郵政法案可決


という一連の流れが、ことに至る相当前の段階で、すでにはっきりと、
小泉さんの頭の中にイメージされていたに違いありません、もちろん
賭けに負けた時の対応策といっしょに・・・

この小泉さんの政治的な手腕に比べ、安倍さんといい、福田さんといい、
どうも一国の首相として、彼らは果たして適格要件をクリアしているのか、
その点において疑問を感じてしまうのは私だけでしょうか。

首相を選ぶ権利を私達国民は持っていませんが、議員を選んだり、
あるいは世論を高めることにより、間接的に首相選びの一翼を担うこと
は私達にも出来るはずです。

高潔な人格とマキャベリズムの共存・・・そうそう首相適任者が世にいる
とは思えませんが、今にして思えば小泉さんや竹中さんも、
就任前はどちらかといえば世に埋もれた存在でした。

よく、一国の国民はその民度以上の政治を持てないといいますが、
逆に言えば私達の意識の持ち方次第で、埋もれた土の中からも
第二の小泉さんを見つけ出すことはできるはずです。

次の選挙では、(たったの一票ではありますが)私は間接的に首相を
選んでいるという意識を持って投票したいと思います。

もう今年のような四月のバカ騒ぎは経験したくないですから・・・


では、今回はこのへんで。
(2008年4月1日)




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