始まった綱引き
皆さん、こんにちは。

先週あれだけ乱高下した世界の株式市場も、なんとか落ち着きを
取り戻し、相場はまた新しい着地点を探し始めたようですね・・・

今までのパラダイムが崩壊し、新しいパラダイムが生まれるとき、
このような乱高下現象は起こりがち、ただそれも一時のことで一旦
落ち着きどころが定まってしまうと、今度はまた新しい綱引きの
始まり、上に引っ張ろうとする力と下に引っ張ろうとする力の
「せめぎあい」状態への移行といったところでしょう。

下向きの力は実体経済の悪化見通しによってもたらされます。

株価が企業業績の投影であるならば、世界経済の後退を見越した
株価下落圧力は、これからもしばらく続くのではないでしょうか。

ただ、世の中は総悲観ですが、悲観色が強いがゆえに出てくる明るい
材料もありますので、そこは流されず冷静にみておく必要があるでしょう。

例えばコモディティ価格の下落。

総悲観のなかで売られたコモディティですが、原油価格や穀物価格の下落は、
いずれ消費の拡大、原材料価格や燃料費の低減というかたちで企業業績に
貢献し始める時期がくるはずです。

あるいはコモディティ価格の下落は、消費者物価の上昇を抑制し、
中央銀行が利下げをしやすい環境を作ります、利下げは景気拡大
効果がありますので、企業業績に対してはポジティブに働きます。

また市場に蔓延する景気後退懸念は、各国政府に景気対策を促し、
これも株価を押し上げる効果があります(既に日米では財政出動を
伴った景気対策が動き始めましたが)。

株価を上に引っ張る力、下に引っ張る力・・・

当面はあい拮抗するでしょうが、利下げ、コモディティ価格下落、
財政出動の3点セットは、いずれ実体経済にも好ましい影響を及ぼし始め、
下向きの風圧は徐々におさまる。

きっとそこいらが株価の転換点になるのでしょう。

では、今回はこのへんで。
(2008年10月21日)




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