自分で作る元本確保型ヘッジファンド

今回は、元本確保型のヘッジファンドを自分で作る方法についてご紹介しましょう(もちろん外貨ベースでの確保ですのでご注意ください)。 元本確保型の投資信託はみなさんもご存知のように、日本では大変な人気商品になっています。

その仕組みは、一般的には下記のようなものです。

●ファンドの総額のうち一定額を、一定期間後に額面で償還されるような(例えばゼロクーポン債)商品に配分する。
●残りのお金を、ハイリスク・ハイリターンの商品に配分する。

例えば米国政府が発行する残存期間13年のゼロクーポン債(額面100)の現在の価額はおよそ55程度です。
従って、集めたお金のうち55%を米国のゼロクーポン債に投資すれば、13年後にノーリスクでドル建ての元本を確保できることになります。
この場合、45%部分を全て失っても問題はないわけですね。

上記のような単純な方法で簡単に元本確保型のファンドをつくることが出来るわけです。
ただし、組み入れる債券部分は高い利回りを生むモノでなくては、この仕組みはうまくいきません。さらにはデフォルトのリスクが低く、高い流動性も確保されなければなりません。
したがって、実質的には

●米国
●オーストラリア

の2カ国で発行される債券が選択肢となります。
なかでも、オーストラリア建ての債券は米ドル建てよりもさらに高利回りです。
したがって、豪ドル建て債券を活用すれば

●償還期限 10年
●元本120%確保

などといったファンドもつくれるわけです。

この仕組みを使えば、自分でドンドン元本確保型ファンドは作れることになります。例えば、元本確保型ヘッジファンドなんてのも簡単につくれます。
ヘッジファンドという商品は、ハイリスク・ハイリターンというイメージをお持ちだと思いますが(決してそうではないですが、仮にそうだとして)、ゼロクーポン債で元本部分を確保した上で、ヘッジファンドを組み入れれば、少なくとも外貨ベースではリスクをゼロにすることも出来ます。

2004年はヘッジファンドのはずれ年でしたが、長いヘッジファンドの歴史を振り返れば、多少いい年もあれば、2004年のように悪い年もあります。
要するに長く付き合うことですね。
そのような意味でも、上に書いたようにゼロクーポン債で元本を確保しながら長期のヘッジファンド運用でリターンを狙うという方法はお勧めです。
さらにヘッジファンドに限らなくても、例えば

●新興国の株式
●私募の不動産ファンド
●ワインや森林などのデリバティブ

など長期運用型のハイリターンな商品であれば何でもOKです。

みなさんも、一度お考えになってみてはいかがですか。

totop