避けられない二者択一
例えば戦後65年という期間に限定して日本を見た場合、
その経済力の頂点は、明確に1980年代後半だったと
言えるのではないでしょうか。

私自身は1985年に社会人になりましたので、
あのときの雰囲気はしっかりと記憶しております。

例えばある日の朝礼での部長のスピーチを、私は今でも
覚えています。

「これからはG2時代だ」

いうまでもなくGの一つは米国、もうひとつのGは中国ではなく
(なんと)日本のことでした。

会社や国の将来に対し、みんなが自信と希望にみち溢れていた時代、
今になって振り返れば古き良き時代でした。

その当時社会の中心を担っていた人たちは、ある意味で
恵まれていたのかもしれません、でもその繁栄は彼らの努力の
賜(たまもの)です、そういう意味で現在の60歳以上の層が、
それ以降の世代に比べ経済的に恵まれているのは、至極当たり前
のような気がいたします。

一方で彼らの子供たちの世代はどうでしょうか。

経済的なストックにみられる、あきらかな親の世代との格差。

親世代が受ける安定した年金、一方で自分たちが得る給与収入の
不安定さというフロー面での対比。

このような現実をみるにつけ、現在の若年世代の就業率の低さと、
親世代へのパラサイト化は、ある意味彼らにとって合理的な
選択ではないかという気すらしてまいります。

これからますます少子化が進む我が国。

一方でその減少する労働人口すら十分に活用できない
パラサイト現象・・・

果たしてこのような社会が健全な方向に進むのでしょうか。

一国の社会には、その経済の発展段階にマッチした
制度が必要だと私は思います。

年金制度、課税体系、教育制度、制度規制、地方自治、農業・・
これらの点で恐らく近い将来私たちは、痛みを伴う劇的な変革
を断行するか、それとも徐々に没落する道を選ぶか、二者択一を
迫られることになるのではないでしょうか。

では、今回はこのへんで。
(2009年6月09日)




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