久々にちょっと怖いお話し
みなさんこんにちは。

人間が日々織り成す経済の規模は、いったいどこまで
膨張するのでしょうか・・・

私は時々このようなことを考えます。

はじまりはイギリスで、19世紀におこった産業革命を起点に、
同国は爆発的な経済膨張をみせました。

続く20世紀にかけても、世界産業の主役は日米欧の僅か数カ国で
あり続けましたが、よく考えてみるとおよそ100年にもわたり、
これら数カ国が世界の産業を寡占続けたこと、逆に言えば
他の大多数の国が経済的に離陸しなかったことの方が不思議な
気が致します。

続く21世紀に入って、この経済的な意味での新世界に、
多くの国々が参加して新興諸国などと呼ばれるようになったのは、
いわば当然の成り行きだったといえるのではないでしょうか。

一方でこのことによって世界は全く新しい問題を
抱え込んだともいえるでしょう。

これら新興諸国は多くの人口を擁しており、彼らがこの
新しい産業世界に参加することによって、地球が供給できる
物的資産の限界を越える日が近づいているのではないかという、
いやな不安です。

今までごく僅かな先進国クラブだけで分配されてきた食糧、
エネルギー、鉱物資源などが、クラブの参加者の急増によって、
メンバー全体に行き渡らなくなる可能性がでてきたわけですね。

この場合新しいメンバーのうちの誰かが、この新しい産業世界
に入れない可能性もあるでしょうし、場合によっては旧メンバー
のうち誰かがこのクラブから退会せざるを得ない状態になる
かもしれません。

が本当にそうなのでしょうか・・・

過去人類がそうであったように、テクノロジーの進化は、
常にあらたなエネルギーや資源を見つけ出し、その都度世界の
経済は拡大してきました。

いまの世界の発展の起点になった19世紀の産業革命こそ、
まさにその典型ではなかったでしょうか。

確かに原油や食糧や他の地下資源など、その埋蔵量や
可採量に限界が近づいているようにもみえますが、人類は
常にその歴史において、テクノロジーの進歩により、
新しい新しい産業世界を築き続けてきたともいえるわけです。


人類が続く限り、産業革命のようなテクノロジーの進化を通じ、
これからも世界経済は発展し続けてゆくのではないでしょうか。

先進国もなく、新興国もなく、全ての国が新しい産業世界
に入れるという明るい未来の到来です。

ただしそれはあくまでずっとず〜と先のお話し・・

産業革命の例をみても解るように、テクノロジーの進化は
非連続的に突如起きる可能性があり、そこに至る過程で一時的に、
あるいは比較的長期にわたって、資源の配分上の混乱が
地球的規模で起きる・・・


ちょっと怖いお話しですが、場合によってはこのような
想定も必要ではないでしょうか。





では、今回はこのへんで。

(2011年2月1日)




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