このたびの震災の影響について

まず今回の震災により被災された皆さまに心よりお悔やみ
申し上げるますとともに、被害を受けた皆さまが一日も
早く平穏な日常を取り戻して頂くことをお祈り申し上げます。

このような大きな災害を目のあたりに致しますと、
自分の無力さ認識しないわけにはゆきません。

幸いにして、今のところ弊社のお客様で直接の影響を受けた方の
情報は把握しておりませんが、ここ数日起きた相場の急激な変動や
今後の相場の行方に関し、皆さま少なからず不安をお感じでは
ないでしょうか。

そこで今回は今後の相場に関する見通しと留意点を
下記まとめさせて頂きます。



まず震災の影響を、国内の相場と海外の相場に分けて考える必要が
あるのではないでしょうか。

国内の株式市場は急激な下落に見舞われ、3/15に日経225は
9000円を割り込みました。

その後為替への協調介入などもありやや回復に転じておりますが、
原発事故の行方や今後の政局の展開によっては、今後しばらくは
不安定な状況が続くのではないでしょうか。

ただ私自身は、この状況を阪神淡路大震災にも見られましたような
一時的な下落と考えております。

日本経済は今後数四半期にわたりマイナス成長に入る可能性が
高いと思いますが、それは前回の震災同様に一時的なもので、
時間とともに回復に転じることになるのではないでしょうか。

一方で世界に目を転じますと、株式相場にとどまらず為替や債券、
商品相場に至るまで、私たち日本人が懸念するほどの大きな動きは
みられません、ある意味で日本のプレゼンスの低下によって、
今回の災害は、世界経済に必ずしも大きな影響を受けないと市場は
みているのではないでしょうか。

マネージド・フューチャーズに関しても、震災を挟んだ数日こそ
一時的なトレンドの転換によりやや下げましたが、概していえば
小動きにとどまっております。

総合的にみますと、今回の震災は世界の経済に大きな影響を与える
とは考えにくく、目先は冷静に受け止めるべきではないでしょうか。

一方で中長期的観点からは下記の点では多少の注意が
必要だと思います。

現在の福島の原発は大変危機的な状況にあるようですが、
仮にこの問題の処理に成功し、被害が最小限にとどまったとしても、
世界は原子力発電に対する政策を変えざるを得ないのではないでしょうか。

現在火力発電の代替手法として世界中で原発の建設(計画)が
進行していますが、今後はある程度の見直しは避けられず、
長期的にみますと再び原油や石炭の需要が高まるかもしれません。

市場がどの段階でこのリスクを織り込み始めるのか、現時点では予測は
困難ですし・・・あるいはそのような懸念そのものが、取り越し苦労に
終わる可能性もあります。

が万一エネルギー価格が上昇するようなことがあれば、回復過程
にある世界経済に下押し圧力が加わることになります。

現時点でそこまで先読みして投資判断を下すのは時期尚早だと
思いますが、多少は心の片隅に置いて今後の投資方針を立てる
必要があるのではないでしょうか。

弊社では今後の見通しをMonthly Report やメルマガ等で配信して
参りますので、ご参照いただければ幸いです。




では、失礼いたします。
このような状況ですので、皆さまくれぐれもお身体に
お気をつけてお過ごしください。

一日も早く平穏な日々が訪れますように・・・

(2011年3月22日)
次の景気の転換点でも運用の成果を手にするために・・・




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