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富裕層の関心事

みなさんこんにちは。

私の事務所には、
さまざまな方がお越しになります。

多くの方は、これからお金に困らないように資産を増やして
ゆきたいとお考えですが、なかには今後の収入や年金など
をあてにしなくても、既に一生豊かに生きてゆける資産を
お持ちのかたもおいでです。

このような方は、いま以上資産を増やすことに大きな関心はなく、
むしろいかにして資産を減らさないか、
この点に関心をお持ちになる傾向が強いようです。

一方で、

不安定さを増す世界経済、
日米欧で深刻化する財政赤字問題、
米ドル基軸体制の動揺、
ペーパーマネーの信認の低下、
たびたび我が国を襲う自然災害など・・

我々先進国の住人にとって、まったく難しい時代に
なったものです。

国内にお金を置いていると、日本の財政破たんが気になり・・

海外にお金を置いておくと、こんどは欧米発の金融不安が気になり・・

かといってペーパーマネーを嫌って現物の不動産を持っていると、
地震や津波が気になる。

もちろん日本国内の預貯金に全額置いておくのは
危険なことですが、かといって全額を海外に出してしまう
ことも同様に危険なことだと私は思います。

あるいは同様に、日本国内の不動産や貴金属に資産の大半を
集中させてしまうことも、危ない行為ではないでしょうか。

つまりお金はどこに、どのような形でもとうが、
安全で枕を高くして眠れるなどということなどありません。

どんな突発的な危機に見舞われてても、被害を一部分に留め、
残存の資産で不安なく生きてゆけるような仕組みを作ること。

富裕層の方にとって、このことが最も重要ではないかと私は
思うわけです。

つまり大雑把に申し上げるなら

国内の預貯金
海外の金融商品
国内外の現物不動産もしくは貴金属

への戦略的配分です。

国内の預貯金は流動性に優れ、
海外の金融商品は、その多様性や収益率の点で優れ、
国内外の不動産や貴金属は、金融混乱期の逃避先となりうる・・・


このような資産に戦略的に配分し、いずれかが大きな被害を受けても、
残存の資産で不安なく生きてゆける仕組みを作ること。

富裕層に属する方にとって、個別の金融資産を選ぶことより、
それ以前のこのような戦略構築のほうがよほど重要ではないかと
私は思いますし、将来の富裕層入りを目指す方々も、今のうちから
このような考え方をお持ち頂ければと思います。





では、今回はこのへんで。
(2011年6月28日)




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