■中国のこと
みなさんこんにちは。
今回は少し中国という国について考えてみたいと思います。
あれは確かまだ小学生だったころ・・・近所のスーパーで
中国輸入品即売会のようなイベントがありました。
今にして思えば、1972年の日中国交正常化直後
だったのでしょう。
万年筆や鉛筆、扇子やおもちゃなど、
どれもこれも目新しさはあるものの、
当時の小学生の目から見ても明らかに粗悪な品々でした。
でも御小遣いで買えるほど安かった・・
私にとって中国という国を実感した、
初めての機会だったような気がします。
あれからわずか40年、
誰が今の中国を予想できたでしょうか。
50円の粗悪な万年筆しか作れなかった国。
ガチガチの社会主義国で、どう考えても技術の進展
など期待できそうになかった国。
いつも人民服に人民帽で、真昼間から路上で大人がブラブラ、
いかにも停滞感が強かったあの国が、いまや時速300キロ越えの
高速鉄道の入札で我が国と競合です。
歴史を振り返れば、19世紀の中国は坂を転げ落ちるように凋落し、
逆に同じ国の僅か100年後の子孫たちは、驚くほどの速度で
成長していることになるわけです。
なぜこのようなことが起きえるのか。
一つの推測として「現代の市場主義経済が、中国人の国民性
によほどマッチしているのでは」という見かたはあって
よいのではないでしょうか。
私が付き合ってきた中国人は、個人主義的傾向が強く、
みな自己の利益を追求しようとする強烈な意識
を持っていました。
この点で私たち日本人のメンタリティとはかけ離れており、
私などはむしろ欧米人と共通した、ある種の”体臭”を感じて
しまいます。
もちろんこれは私の個人的な知り合いというレベルで、
その数は決して多いとはいえませんし、彼らも欧米人とは
違ったアジア的特性をたくさんもっているのでしょう。
ただ、ことお金に関する感覚や、個人の利益を追求しようと
する執念、さらには自己の利益と公益をドライに仕分け
できる感性(あるいは図太さか)などにおいて、圧倒的に
日本人を凌駕しており、少なくとも現代日本人より、よほど
市場主義経済への順応性が高いのではないかと思います。
彼らには、自分が他人より豊かになることに対し、
何の躊躇も迷いもないように思います。
一旦社会主義経済という呪縛から解放された彼らは、
市場主義経済が支配する自由な世界で、思い存分に
その能力を試している・・・これがいまの中国急成長の
正しい見かたではないかと私は思うわけです。
では、今回はこのへんで。
(2011年7月5日)
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