中国から見ると

みなさんこんにちは。

中国と日本の関係を遡ってゆきますと、
興味深い出来ごとに時々出くわします。

例えば中国の一大思想時代だった春秋戦国の時代。

西暦でいえば紀元前8世紀から同3世紀までの長い期間ですが、
この時期我が日本はといいますと、まだ縄の目跡のついた土器で
ご飯を食べていた時期です。

ご飯といっても稲作はまだ普及していなかったので、
今のように主食に相当する食べ物はなく、その都度採れた(あるいは
捕れた)動植物を、適宜煮炊きして食していたに違い
ありません。

その当時日本人はどのような言語を使っていたのでしょうか、
おそらく原始日本語のような言葉はあったでしょうが、
かれらが交わす言葉は「寒い」「怖い」「腹が減った」
「かわいい」・・・このような感情や行動を表現するものが
中心で、例えば現代人がよく使う「明確な意識」とか「責任の所在」
あるいは「行動計画」といった、いわば概念的な表現はでき
なかったのではないでしょうか。

一方この時代お隣の中国はといいますと、孔子や老子、孟子など
きら星のごとく思想家を排出し、ある意味中国4000年の歴史のなかで、
最も濫熟した思想時代を迎えていたといってよいでしょう。

思い起こせば数年前に開催された北京オリンピックの開催式・・・

特にその前半の大半は、彼らが遠い昔にもった栄光の時代を
誇るもので占められていました。

恐らく中国人でなくとも、これだけ輝かしい歴史時代を
もつ民族が他にいたとすれば、きっとそれを誇らずにはいられ
ないでしょう。私も彼らが昔を誇る心境はよく理解できます。

一方で中国の長い歴史を振り返ってみますと、
その栄光の時代に比べ、近代の一時期以降の凋落は
目を覆うばかりです。

列強と呼ばれた欧米諸国だけならまだしも、
あの未開の国・・ついこの前まで満足な言語すら持たず、
我々から文字を借りて使うようなあの国に。

国土を侵略され、なおかつ人的に大きな被害を受けた屈辱は、
耐えがたいものだったに違いありません。

今中国が露骨な拡張路線をとろうとしている背景には、
このような過去受けた屈辱があろうことは想像に難くなく、
今後の彼らの戦略もまた、決してこの路線から外れることはない
と見ておくべきだと私は思います。

私たちは感情的な対立をいたずらに先鋭化させるのではなく、
一種の物理現象として彼らの行動を予想し、同時に対処法を
もっておくべきだではないでしょうか。

もちろん資産運用という観点でも。


では、今回はこのへんで。

(2011年11月1日)




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