TPPか否か

みなさんこんにちは。

表題の議論は世論を二分する様相を呈していますね。

このメルマガをお読みの方も、賛否両論お持ちのかたが
いらっしゃるのではないでしょうか。

私はと言えば、圧倒的にTPP参加派です。

といいますか、TPPに参加しない選択肢などあり得ないと
思っています。

明治の開国以来、海外との貿易で成長し豊かになり続けてきた
我が国にとって、果たして他の選択肢などありえるのでしょうか。

反対派の意見は大まかに、以下2点に集約される
のではないでしょうか。

1.「TPPは米国主導で、これに参加すると米国の都合のよい
  ように誘導されてしまう」、必ずしも自由貿易に反対する
  わけではないが、TPPという枠組みに不安を感じるという意見

2.海外の一次産品が関税なしで入ってくると、国内の産業が
  壊滅するという純保護主義者的意見

1に関して申し上げますと、そもそも外交というものは、
どれだけ自国に有利に交渉を進めるかという側面を、常にもっている
のではないでしょうか。

仮にTPPで米国にやられてしまうような外交なら、今後あらゆる交渉は、
同様の懸念のもと、不甲斐ない結末を迎えてしまうのではないかと
いう気がします。

確かに今の日本の当局が、世界の舞台で対等に
外交を進められるとは思いませんが、それもこれも一種の訓練で、
本来外交力というものは、このような修羅場の中で鍛えられる
ものではないかと思うわけです。

気持ちは解らないでもありませんが、今はTPPは怖いと内向きにならず、
逆に全霊でもってTPPに当たるという気構えが必要ではないでしょうか。

次に2に関してです。

主に農業関連団体や関連議員による、このような主張は、
どのような観点でみても国民一般の支持が得られるとは思えません。

まずここ何十年にもわたって保護政策をとってきた農業が、
その結果として発展できたといえるでしょうか。

一方で逆に生産効率を高め、積極的に国内外の市場を開拓した
先進的な農家では、高い競争力を得ている例もみられます。

このような結果をみるだけで、従来の保護主義政策は、
既に破綻していると見るべきではないでしょうか。

長年の保護政策によって、国際的な競争力は低下し、
農業従事者は高齢化し、かつ減少し・・

増えたのは耕作放棄地と農業関連議員だけ。

果たして彼らは従来型の農業政策を続けるべきだと
心底考えているのでしょうか・・・

万一かれらが次ぎの選挙を意識してTPPに反対しているのであれば、
それは我が国の将来にとってゆゆしい問題です。

日本にとって貿易で富をえる意外に選択肢はありえず、
もし彼らがTPPに反対するのであれば、彼らはTPPによらずに、
国富を増やすための代案を提示するべきではないでしょうか。

少なくともそれが政治家としての、最低限の仕事ではない
かと私は思うわけです。

農村部と都市部の一票の格差を放置し続けてきた代償は、
まったくこの国にとって高くついたものです・・

いずれにしてもここ数日でこの問題に結論がでると
言われています。

ある意味で日本の岐路といっても
よいのではないでしょうか。




では、今回はこのへんで。

(2011年11月8日)




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