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この揺らぎの世界で-2

みなさんこんにちは。

始点における僅かな揺らぎは、
時の経過とともに増幅され、
さらに外部から来る揺らぎとも共鳴しあい、
思いもよらない未来を織りなしてゆく・・・

その意味で私が身を置く資産運用の世界でも、
想定外は常に起こりえます。

もちろん私のような専従者でなくとも、
この金融の世界で起こりうる想定外から、
無関係でいられるひとなど誰一人としていないでしょう。

例えば2008年に起きたリーマン・ショック。

あのような大規模な金融メルトダウン現象を、
一体どれだけの人が想定できたでしょうか。

あるいは我が国で1990年代の後半から、
2003年にかけておきた金融不安・・・

さらには2009年末に始まって、いまだに収束をみない
欧州の金融不安。

もちろん中にはこれらのショックを、預言者のごとく
言い当てた人もいたでしょう。

ただ仮にそれを言い当てたところでいかほどの意味があるのか・・・

未来が揺らぎの産物である限り、それを言い当てることなど土台不可能、
たまたま当たったとしても、それは宝くじに必ず当選者が
いることと、本質的には同じではないでしょうか。

であれば危機の予見自体にさほど意味があるとは思えず、
むしろ想定外そのものを必然の揺らぎと考え、
それに備えておくことのほうがよほど重要ではないかと、
私などは思います。

ではその備えとはいったいどのようなものであるべきなのか。

中途半端な分散は無意味に等しく、本当の意味で、
質的かつ地理的な分散が必要なのではないかと私は
思います。

仮に海外で起きる金融危機に備えるのであれば、
国内の資産は重要な意味をもちます。

逆に我が国で起きる財政危機に備えるのであれば、
一部の資産を海外で運用しておくべきでしょう。

さらに国内外が連鎖的な危機に見舞われた場合、
ペーパーマネーではなく現物資産、すなわち不動産や
貴金属などは究極の退避先になるでしょう。

つまり一言で申し上げれば海外の資産、国内の資産に加え、
国内外の現物資産へのメリハリの効いた分散が求められる
ことなるのではないでしょうか。

想定外のショックに見舞われて、
万一資産の一部が大きく毀損しても、
致命傷は回避すること。

言い換えれば残余の資産で生きてゆけるようにしておくこと。

特に富裕層に属する方にとって、この考え方は重要では
ないかと私は思います。






では、今回はこのへんで。

(2012年4月10日)




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