短期の高揚と、長期の不安

みなさんこんにちは。

昨年末の衆院解散以降、円は下がり、株は上がり・・

相場だけではなく、
なにやら日本の社会全体が明るくなったような
気がいたします。

ここまでの安倍さんの政策は、
相当高く評価されてよいのではないでしょうか。

日銀に圧力をかけ、
市場の金融緩和期待を高める・・・

政府が円高阻止へ強い意志を示すことにより、
市場に円安のトレンドを作りだす・・・

使ったお金は一円もありませんが、
おそらくその効果は、公共投資数兆円に匹敵
するのではないでしょうか。

これまでの政権が放置してきた円高とデフレに正面から
向きあい、ある意味海外との摩擦を覚悟のうえ、
円安誘導の姿勢を示したことを、まず高く評価すべき
ではないでしょうか。

一方でこれからのことを考えますと、
不安を抱かずにはいられません。

自民党のなかで合意が得られるのは、
おそらくここいらあたりまで。

社会の高揚感はいずれ冷め、人は次、
実体経済に目を向け始めることでしょう。

はたして日本の財政状態は改善するのか、
国際競争力は回復するのか、
新しい産業は生まれるのか。

そして強い日本は復活するのか・・・

このような実体経済の改善は、短期的な期待感だけでは
達成できず、おそらく国民全体に、かなりの負担を
強いるはずです。

例えばTPPへの参加、
例えば財政支出の削減、とくに年金カットや医療費の抑制、
例えば消費税の引き上げ。

自民党政権が続くにしろ、
あるいはほかの政党が政権を取るにしろ、
いまの小選挙区制度のもとで政治家は大衆迎合を強いられ続け、
そしてこのような国民にとって口あたりの悪い政策は
先送られる。

ゆきつくところは三本目の矢の放棄、
そしていずれワニのアゴははずれる・・・・

せめて目先のユーフォリアにひたり、
一時の幸せに身を任せるべきなのでしょうか。




では、今回はこのへんで。


(2013年1月22日)



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