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アルゼンチン発の景気後退はあるか

みなさんこんにちは。

先週このメルマガで、アルゼンチン発のリスクについて
取り上げさせて頂きましたが、本日時点でまだこの
問題が収束したとはいえません。

先週のメルマガで私は、アルゼンチン問題の本質は、
世界中に過剰に供給されたマネーの総量にあると
申し上げました。

即ち過剰なマネーが人間の欲望や恐怖心と結びつき、
相場の振幅をより大きなものにしているという考え方です。

今回はさらにその先を少し考えてみたいと思います。

そもそも景気の変動はなぜ起きるのでしょうか・・・
私は時々このようなことを考えます。

経済学の教科書をみれば、それなりにいろいろな
説が紹介されていて、それぞれに納得させられる
部分もあるのですが、どうしても私にはしっくり
きません。

私はもっとシンプルに、人間の群集心理によって景気変動は
起きるているのではないかと思います。

テレビや新聞・雑誌、ネットなどで流れる大量の情報などなど・・・

例えば他人が儲かったという情報に、繰り返し人が
接するするとどうでしょうか、一度きりの情報では
さほどの反応を示すことはないと思いますが、
一週間、二週間、一か月、半年・・・といった具合に、
一定期間続けてそのような情報を受けとる場合です。

例えば受けとる良い情報が継続的であればあるほど、
人はその情報に大きく動かされ、例えば消費を増やす、
株式投資を始めるといったように、積極的な
行動に出やすいのではないでしょうか。

一人一人の行動が集まって、その結果本当に景気は上向き
始める・・・そして一度動き始めた経済は、人間の欲望を
エネルギーにして、回転速度を速める。

景気変動と人が受容する情報の継続性は、このように
密接な関係があると私は思います。

一方でヒトが外部から受容する情報が、短期的、
あるいは一時的なもに終わればどうでしょうか。

確かに一時的に消費を増やしたり、株式の持ち高を
増やしたりするでしょうが、それらが実体経済を動かし、
さらに景気変動に影響する力をもっているとは思えません。

あたかも大きな球を転がすために、
最初のうちは継続的な力が必要なように・・・

つまり人が外部から受容する情報が継続的であれば
あるほど、それは景気の変動要因になりやすいと
思うわけです。

そこで今回のアルゼンチン問題です。

アルゼンチン問題というより、すでに問題は
アルゼンチン一国を脱し、経常赤字型の新興諸国問題
という広がりを持っているとは思いますが、
長くなるのでここではあえてアルゼンチン問題と
申し上げましょう。

アルゼンチン問題は、景気の変動に影響を及ぼすほど
持続性があるか否か・・・焦点はこの一点では
ないでしょうか。

つまり世界が今後アルゼンチン問題を起点として、
景気後退期に入るか否かは、この問題の継続性に
かかっていると思います。

今後数週間でこの問題を消化できるか、
それとも数ヶ月にわたり断続的に顕在化するか、

仮に後者のようであれば、
思わぬ方向に玉が転がり始めるリスク・・・

一応そのリスクも頭に入れておきたいと思います。

 

では今回はこのへんで。

(2014年2月4日)




 




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