中国に将来

みなさんこんにちは。

イギリス、フランス、イタリア・・・
アメリカ、カナダ、オーストラリア、日本・・・

世界の先進国と呼ばれる国は、例外なく議会制民主主義と
呼ばれる制度を採用しています。

このことから民主主義は、経済の発展と国家の富裕化に、
プラスに作用してきたとみてよいでしょう。

逆に民主主義国家以外で先進国の地位を維持できた国は
見当たりません、このことからも上記の考えは
裏付けられると思います。

かつてのソ連は唯一の例外と言えるかもしれませんが、
同国は短期のうちに崩壊しました、従ってやはり
上記の例外とはいえないでしょう。

つまり民主主義国家以外の国が、高度に経済発展し、
なおかつ一定期間その状態を維持することはない・・・

少なくとも議会制民主主義という制度が登場して以来、
世界でこのような状態が定着したといってよいでしょう。

よほど民主主義と経済発展は相性が良いのでは
ないでしょうか。

法によって個人や企業の権利・財産が保障されている点。

個人や企業が自らの自由な意思と創意によって、経済活動を
継続できるという明らかな見通し。

国民が選挙を通して自らの考えを政治に反映し、さらに
それが時間の経過とともに行政に反映されるという仕組み。

議会制民主主義が持つこのような特徴は、
国民が企業活動を通して経済活動に専念できる、
好ましい環境を整えているといってよいでしょう。

では逆に、民主主義以外に国はどうなのでしょうか。

僕はいま中国の話しをしようとしています。

同国で国民や企業の財産・権利は保障されているでしょうか。

彼らは自らの自由な意思に基づいて経済活動をおこなって
いるのでしょうか、継続的に。

彼らを取り巻く行政や政治に、彼らの意志は
どの程度反映されているのでしょうか・・・

このような点について考えた場合、果たして国民や
企業が、今後も国の中で設備や雇用を拡大し、その成果と
して得られる財産を国内に滞留させるとは思えません。

僕がもし中国の企業家だったとしたら、事業の拠点を
国内に置くことはしないでしょう。

最近ニューヨークで上場した中国の大手IT企業が
話題になりました、あるいは党の幹部ですら、本来違法と
される海外口座をフツーにもっているとの報道もありました。

彼ら自身が同国の統治機構に矛盾を感じ、
資産や事業のおき場所として、同国を選んでいない
ということに表れではないかと思います。

初期の発展段階では、その人件費の安さを背景に
高い経済成長を維持できるでしょうが、それは初期の
うちだけのお話しです。

経済発展とともに人件費は高騰し、
その段階で初期の発展段階は終わります。

一方で次の段階に必要な技術や創意の蓄積は、
国内では行われておらず、成長はここいらでお終い、
つまり中所得国の罠から抜け出せない・・・

なかにはあと数年で中国が世界最大の経済大国に
なるとの予想もありますが、僕はそうは思いません、
せいぜい一人当たりGDPで10,000ドルが限度、いわゆる
中所得国どまりではないかと思います。

人口が多いので国全体でみれば十分に巨大では
ありますが、一人一人をみれば不満と歪(ひずみ)は徐々に
高まることになるでしょう。

仮に中国経済がここいらあたりで停滞すれば、
一体どのようなことが起きるのでしょうか。

人がみずからなす子供の数にまで制限を加えられ、
なおかつその政体を受け入れる唯一の理由は、
生活がより豊かになるという希望のはずです。

いいかえればこれは当局と国民の間で
むすばれた暗黙の契約といってよいでしょう。

この契約が履行されなかった場合、
いったいどのようなことが起きるのか・・・

お隣に住む私たちは、大きな関心をもってみておくべき
ではないでしょうか。

 

では今回はこのへんで。

(2014年5月27日)




 




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