| ■今年後半の貴金属相場-1 
 みなさんこんにちは。 早いものでもう下半期入りです、今回は下期の貴金属相場について、
 少し考えてみたいと思います。
 まず一番色がきれいな金(Gold)からです。 金の相場はここのところこう着状態にあるといってよいでしょう、なにしろここ一年ほどは1オンスあたり
 1200ドルと1400ドルの間を行ったりきたりです。
 1400ドルを越えられない最大の理由は、米国のQE縮小ではないかと思います、マネーの総量と金価格は順相関で、
 マネーが増えなければ金は輝きません。
 逆に1200ドルを下回らない最大の理由のほうは、金の採掘コストではないでしょうか。
 世界的な金の採掘コストは、現状で1オンスあたり1200ドル程度だと言われています、もし金の価格がこれを下回るようなことが
 起きれば、鉱山は採算がとれず、生産量は減り金の価格は上昇します。
 では今後はどうなのでしょうか。 おそらく今後しばらくFRBの政策に変更はなさそうです、つまり予定通り10月あたりにQE停止でしょう、代わって注目
 すべきはEUで、近々日米流のQEを導入する可能性があるのでは
 ないかと思います。
 QEの規模自体は米FRBに到底及ぶことはないでしょうが、それでも金にとってプラスに作用することは間違いないはずです。
 もう一つの注目点は、私たち日本人にはどうも理解しづらい中東イラクの紛争です。
 20世紀初頭にヨーロッパ人が勝手に引いた国境線に対する民族的抵抗が、宗教上の問題とも絡みあい、複雑な展開を
 見せつつあるように思います。
 複雑なだけにこの問題は予断を許しませんが、場合によっては金価格の上昇要因として、あらためてこの下期に注目される
 可能性はあるでしょう。
 ここでは触れませんが、インド新政権の経済政策は、場合によっては金のプラス材料になるかもしれません。
 以上を総合しますと、下期の金相場はやや上振れの可能性が高いと思います、下はあいかわらず1200ドル、
 EUのQEや中東イラクの状況によっては、久々の1400ドル超えも
 あり得るのではないでしょうか。
 戦略としては1オンス=1200ドル近辺で地道に仕込み、長期保有を心がける・・・これでよいのではないかと
 思います。いずれ金が見直され、その輝きが増す時が
 きっと来ると僕は思っていますので。
 銀は金との連動性が高まるときと、連動性が弱まり独自の値動きを見せるときがありますが、
 下期に限っては銀独自の材料は見当たりません。
 おそらく金の値動きに準じつつ、比較的おとなしい値動きに終始するのではないかと思います、銀が爆発する
 ときは、世の中に余剰なマネーがあふれるとき、すなわち
 バブル形成期です。この下期に限ってみるとまだそのような
 兆候はみえません。
 逆に例えば1オンス=18ドルをきるような場面があれば、こっそりと仕込んでおくとよいのではないかと思います。
 銀に関しては中期の高騰待ちのスタンスをお勧めします。
 このあとちょっと長くなりそうなので、今回はこのあたりまでとさせていただきます。
 来週は金や銀より盛り上がっている、白金族についてお話ししたいと思います。
   では今回はこのへんで。 (2014年7月1日) 
 
 
   
 
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