コイン投資のねらい目は

みなさんこんにちは。

セミナーなどでコインの話をしますと、
まず間違いなく「どのようなコインを買うと
儲かりますか?」という質問を受けます。

僕自身の収集動機の半分がお金儲けなだけに、
皆さんの関心がそこに向かうのもよく理解できます。

ではどのようなコインが将来値上がりするのでしょうか。

まず国や地域別にみておきたいと思います。

2004年からリーマン・ショック前あたりまでのロシア。

この間同国のコインは随分派手に上昇しました、
エネルギー輸出で盛り上がった当時のロシア経済ですが、
あのころは同じ勢いでコイン相場も上昇したものです。

続いて2008年に、危機回避のため大規模な経済対策を
行った中国。

翌年の2009年あたりからクラシック・コインなら何でもあり
という状態になり、これまた2012年ごろまで恐ろしく騰がりました。

この二か国のコインのその後はどうでしょうか、

今でも本当に希少なコイン、状態の良いコインは高値を維持して
いますが、それ以外のコイン・・・数のあるコインや
摩耗が進んだコインは大きく値崩れしております。

ブームに乗っているときはミソもクソも(すみません、
下品で)買われますが、ブームが去れば人は冷静になり、
ホントにいいものだけが残るということではないかと思います。

結局のところコインは、その国の経済力を反映し相場が
形成されるようですね、例えブームで急騰しても一時的・・・
逆に安値に放置されても一時的。

結局は時間の経過とともに、しかるべき相場に落ちつくことに
なるように思います。

もしこの見方が正しいとすれば、どうでしょうか。

私たちはブームのなかにあるコインを買うのではなく、
逆にブームに外に置かれ、多くの人からあまり見向きも
しないような国、あるいは地域のコインを買うべきだという
ことではないかと思います。

できれば今後経済的な発展が期待できる国、
人口が増えそうな国のコインであれば、さらに期待が
持てるのではないでしょうか。

そのような観点でいま世界をみるとどうでしょうか。

例えば古代インドの金貨です。近代のイギリス領インドは
既に随分価格が上昇しましたので、しばらく期待できそうも
ありません。それに比べ古代インドの金貨は驚くほど
安値に放置されているといってよいでしょう、例えば
カニシカ王の肖像が描かれた、古代インド(紀元2世紀頃)
の金貨(約11グラムで結構デカイ)が、いまでも15万円ほどで
買えたりします。ちなみにその頃我が国は弥生時代でした。

あるいはアンナン(今のベトナム)の19世紀のコインも
おもしろいでしょう、当時フランスの統治下にあった
安南は、鉱山が発見されたこともあり大型の金貨・銀貨が
鋳造されました、すでにその大半は海外に流出したと
いいますが、ベトナムの人たちが富裕になれば、数年前の
中国のように、大金を支払って海外から買い戻したいと
考えるときがくるのではないでしょうか。鋳造枚数が
少ないのも魅力です。

他にはメキシコやチリ、ボリビアなどスペインの
統治下にあった国々の18-19世紀の金貨です、この地域の
コインは宗主国であったスペイン国王の肖像が
描かれた共通のデザインですが、いすれも同年代の
イギリスやフランス、神聖ローマ帝国などヨーロッパの
金貨と比べ、割安感が目立ちます。例えばメキシコの
8エスクード、カルロス四世の大型金貨が20万円強で買えますが、
これなどはどう考えても安すぎるように思います。

コインの将来性を考える場合、上記のような地域に
ターゲットを絞った収集のほか、コインの状態による
選別も有効ではないでしょうか。

収集家が、コインの状態に強くこだわるように
なったのは、おそらくつい最近のことではないかと思います。

ほんの十年ほどまえまでは、コインの状態によって
それほどの値段の差はありませんでした。イメージで
いいますと、未使用級のモノが100であれば、
その下の準未使用状態のモノが95という感じです。

最近ではわずかな状態の差で数倍、場合によっては
十倍以上の値段差が生じることもあり、特に高額な
コインではこの傾向が顕著にみられます。

相場が一定以上の水準に達した場合、同じコインのなかで
その希少性を競い合うということが起きているのではない
でしょうか、おそらくこの傾向は今後ますます顕著になる
と僕は思います。

従って皆さんがコインを収集されるなら、同じコインでも
状態が少しでも良いもの、例えば美品クラスより極美品クラスを、
未使用クラスより完全未使用クラスを・・・といったように、
少々値段が高くても、より状態のよいコインをお求めに
なるとよいでしょう。

価格は当然高くなりますが、数年後さらに状態による
値差は大きくなっているはずです。

他にもいくつかコイン収集のポイントはありますが、
少し話が長くなってしまいましたので、
今回はこのへんにさせて頂きます。

 

では今回はこのへんで。

(2014年7月29日)




 




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