買うべきか、借りるべきか

みなさんこんにちは。

マネー雑誌などを見ますと、
「賃貸と持家、どっちが得か」・・・みたいな
記事をよく目にします。

ここまで金利が下がってきますと、目いっぱい
お金を借りて家を買うほうがトクのような気がします。
が、本当にそうでしょうか。

例えば家を借りるという行為。

ある人が家を借りるという決定をするまえに、
その人は借りたほうがトクか、買ったほうがトクかという
計算を既にしているはずです。

その結果、その人にとって買うより借りたほうが
トクだとの結論に至ったから、賃貸を選んだはずです。

もちろん中には深く考えることなく、
衝動的に賃貸を選んだり、家を買ってしまう
人もいるかもしれません。

ただしこれだけ多くの人が日本国内に住んでいて、
皆が同じような問題に何年かに一度直面しているわけです。

たとえ僅かな例外があったとしても、おのずと賃貸料や住宅価格は、
その時点の「均衡相場帯」に落ち着いているといってよいのでは
ないでしょうか。

この場合の「均衡相場帯」といいますのは、大勢の人が
賃貸と持家を天秤にかけ、均衡すると考える賃料相場と
住宅価格の組み合わせです。

ですから一般論を申し上げれば、賃貸と持家に有利不利はなく、
両者から得られる効用は、常に均衡していると
考えてよいのではないかと思います。

さらに申し上げれば、ヒトが賃貸と持家を天秤に掛ける際、
その判断材料となるのはお金だけではないはずです。

例えば

・家を所有することによって得られる精神的な満足感
・持家のばあいは、自由に間取りを組めるという使い勝手の良さ
・逆に長期のローンを組むことによって受ける精神的なストレス

このような心理的な要素をも織り込む形で、
現在の賃貸相場や住宅価格は、広い意味での「均衡相場帯」を
形成していると考えるべきでしょう。

従って冒頭の「賃貸と持家、どっちが得か」という
問いかけに対する答えはただ一つ。

既に両者は「均衡相場帯」にあり、総体でみれば、
心理的な部分まで含めてもトクもソンもない、
あるのは「住処(すみか)」に対する感性や価値観といった、
いわば属人的なバラツキだけ。

もちろんライフプランや支払い計画を
しっかりと立てることは重要ですが、それでも
決断に迷われたなら、最後のところは例えば

・家を所有することによって、自分はどの程度の満足感を
 得られるのか?
・自分は住処の使い勝手の良さに、どの程度の価値を見出すか?
・自分にとって、本当に住宅ローンはストレスにならないか?

このような問いかけを自分自身に対して行い、
その答えに素直に従えばよいのではないでしょうか。

 

では今回はこのへんで。

(2015年3月25日)




 




このコラムが一週間早くお手元に届きます
当社代表の田中が週に一回お届けする無料メルマガ「一緒に歩もう! 小富豪への道」
は下記からご登録いただけます。

「T's資産運用コラム」と同じ内容を一週間早くご覧いただけます、是非ご登録ください。

【購読登録】 メールアドレスご入力ください :
『まぐまぐ!』から発行していますので、ご安心ください。
totop