■コイン投資の儲け方
みなさんこんにちは。
今回は久々にコインの話しをさせて頂きます。
最近コインの保有を希望される方が増えてきました、
現物資産の保有という意味で、好ましいことだと思いますし、
趣味仲間ができるという点で、僕自身にとって嬉しいこと
でもあります。
できれば純粋な資産運用という視点でコインを見るのでは
なく、その歴史的な背景や、肖像に描かれた人物まで、
興味の対象を広げて頂ければ、皆さんにとってコイン収集は、
より意義深いものになるでしょう。
でも人生には何があるかわかりません。
皆さんや皆さんのお子さんたちが、万一の事態に陥った場合、
不本意ながら、手持ちのコインを売って生活を維持するという場面も、
あるかもしれません。
この場合コインは売って儲けてナンボ、
どうやればより大きくコインで儲けることができるか。
このような視点で収集することも、また重要ではないかと
思います。
今回は少しだけ、そこいらの秘訣をお話ししましょう。
コインで儲けるために、一番大切なことは何か・・
僕はできるだけ状態の良いコインを選ぶべきだと思います、
例えば皆さんがコイン商の店頭で、イギリス19世紀末、
1897年鋳造ビクトリア女王のクラウン銀貨を購入するとしましょうか。
店頭にはちょうど同じコインが、以下のように5枚あったとしましょう、
1.UNC+(未使用の上)で価格は10万円
2.VF(美品)で価格は8,000円
3.UNC(未使用)で価格は50,000円
4.AU(準未使用)で価格は23,000円
5.EF(極美品)で価格は19,000円
注)コインはアルファベットによって状態を表示します、
UNC>AU>EF>VFの順で状態が悪くなります、アルファベットの
右側に小さく+/-をつけ、さらに細かくグレーディングします。
では問題です。
仮に皆さんのご予算が10万円だった場合、
どのコインをお買いになるべきでしょうか?
ここで決してやってはならないのは、お手持ちの10万円で
2〜5までの4枚を買うという、いわゆる「安物買い」です。
上記の例は現状の相場に近いのですが、注目して頂きたいのは、
状態が上がるほど、急激に価格も高くなるという点です、
特にUNCとUNC+では、おどろくほど価格に開きがあるという点
にはご注目ください。
僕は仕事がらよく「複利曲線」を目にします、
複利曲線の特徴は、グラフの右に行けばいくほど急激に価格が
上昇するという点で、コインの価格にも似たところがあります。
例えばVFとEFクラスの価格差は、僅か1万円ほどですが、
UNCを越えてきますと、上記クラウン銀貨の場合、
ホンのわずかな状態の差で、5万円以上の差が出ることも
珍しくはありません。
では仮に10年後、このクラウン銀貨の相場が全体的に
上昇すれば、どのようなことが起きるでしょうか・・・
さきほどの「複利曲線」に例えるなら、曲線が平行移動して
全体的に値上がりするのではなく、例えば年利3%の
複利曲線が、年利5%のそれに移動するイメージです。
この場合右に行けば行くほど、言いかえれば状態がよくなるほど、
価格の上昇率は急激に大きくなります。
例えば上記の売価で言いますと、あくまでイメージでは
ありますが。
1.UNC+(未使用の上)で価格は10万円⇒30万円
2.VF(美品)で価格は8,000円⇒9,000円
3.UNC(未使用)で価格は50,000円⇒10万円
4.AU(準未使用)で価格は23,000円⇒35,000円
5.EF(極美品)で価格は19,000円⇒25,000円
まずこんな感じになるとお考えください。
つまり平凡なコインはあいかわらず誰も見向きもせず、
状態が飛び切り良いコインに、人気が集中することに
なるわけです。
皆さんがもし上記のような場面に遭遇されたら、
決してお金をケチらず、良いものを少しだけお買いに
なるとよいでしょう。
従って上記問題の正解は、「1番の10万円のコインを
一枚だけ買って家に帰る」ということになるわけです。
では今回はこのへんで。
(2015年4月15日)
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