カラーストーンのお話し

みなさんこんにちは。

今回は久々に宝石のお話しを致します。

確か前回お話ししたのは一年ほど前でしたでしょうか、
あれから随分と状況が変わってきましたので、
ここいらでいったん整理しておきたいと思います。

前回はビルマ(現ミャンマー)産のルビーやサファイアのお話しを
致しました。当時でもこのような希少なカラーストーンは
注目されていましたが、最近ますます資産運用の
対象として注目度が高まってきているように思います。

ただしコインにしても美術品にしてもそうですが、
価格が上昇するのはいわゆる希少品が中心で、
どこにでもあるようなモノは、それなりにしか
値上がりしません。

例えばインド人が買い付けに来るので、日本国内の
カラーストーンの価格が上がっているというニュースを
時々目にしますが、インド人が買い付けるのは
どちらかと言えば低価格品で、純粋な資産運用という
観点でみればさほどの魅力はありません。

あるいはここ数ヶ月でダイヤモンドの価格は1割ほど
下げてますが、これは中国人によるカイが鈍ったから
でしょう。

これに対して先ほどのビルマ産の非加熱ルビーやサファイア
は別格で、近年の相場上昇には目を奪われるものがあります。

例えば1カラットのルビーの相場を少し見てみますと、
2000年以降の相場は以下のように推移しております。

・2000年 USD 15,000
・2005年 USD 20,000
・2010年 USD 32,000
・2014年 USD 52,000

注)米国のNational Gemstone社のサイトより転載した
  ビルマ(現ミャンマー)産最高級ルビーの1カラット
  ものの価格です。数字は米国市場で売買される
  一般的な価格です、ただしいずれも数字は概数です。

では上記でいう最高級ルビーとは、いったいどのような
石なのでしょうか・・・

ルビーやサファイアなどは加熱すれば深い色になります。
アフリカなどで採掘された色の薄い低品質な石でも、加熱すれば
ビルマ産の高級な石と似た深みのある色合いが出るわけです。

いまだに日本ではこの仕組みが理解されていないようで、
デパートや高級宝飾店で陳列される高級ジュエリーは、
大概この加熱モノです。

仮に皆さんが数千万円を投じようと、このような石には
本当の意味でも資産価値はありません、オークションで売りに
出せば、買値の10分の1がせいぜいでしょう。

それ以前の問題として、例えばサザビーズやクリスティーズといった
海外の一流オークションは、加熱済みのカラーストーンは、
出品すら受け付けません。

従っていくら大金を投じようと、このような石は単に趣味の
対象であったり、飾り物としての価値しかないわけです。

もし皆さんが現物資産として宝石をお持ちになるなら、
最低限このような知識は持っておかれるべきでしょう。

ただしそのような希少な石は、上記のように既に
高値にあるということを知っておいてください。

ビルマ産非加熱ルビーは高価で手が届かないという方でも、
サファイアなら手が届くかもしれません。

以下は上記National Gemstone社サイトに掲載されている、
非加熱サファイアの価格推移です。

・2000年 USD 5,000
・2005年 USD 7,000
・2010年 USD 10,000
・2014年 USD 15,000

注)ビルマ産最高級サファイアの、1カラット石の概算価格です

ビルマ産サファイアは大変稀少性が高いのですが、
ルビーに比べると手ごろ感はあります。

それでもまだまだ手が届かないとおっしゃる方は、
スピネルがよいでしょう。

日本ではスピネルはなじみのない宝石ですが、ヨーロッパでは
大変人気があり、世界の5大宝石の一角を占めています。ちなみに
イギリス王室の王冠のど真ん中に鎮座する赤い石がスピネルです。

さてそのスピネル・・・ここのところ上記ルビーやサファイア同様
急騰中です、以下はスピネルの価格の推移です。

・2000年 USD 2,000
・2005年 USD 3,000
・2010年 USD 4,500
・2014年 USD 6,000

注)上記同様、ビルマ産最高級スピネル、1カラット
  石の概算価格です

1カラット程度の小粒の石でも、品質の高いビルマ産
レッドスピネルなら、資産価値は十分あリますし、
今後の価格上昇にも期待ができます。

いまだ価格統制時代の余韻が残るダイヤと違い、
希少性の高いカラーストーンは、現物資産として
良い選択肢になると僕は思っています。

 

では今回はこのへんで。

(2015年11月12日)




 




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