■低金利下の合理的な選択肢
みなさんこんにちは。
世界的に見て、低金利の状態がもうずいぶんと続いています。
米国の10年債利回りは2.2%程度に張り付いたままですし、
我が国の10年債利回りに至っては、わずか0.3%程度にすぎません。
なんでもデンマークでは、マイナス金利の住宅ローンが登場して
いるそうですね。
マイナス金利は、借りたほうが利息をもらえる状態のことで、
例えば5000万円の住宅ローンを組むと、返済額は4800万円で
すむイメージです。
デンマークほどではないにしろ、日本の状況もさほど変わりません。
フラット35S(注)の当初10年の金利は1%を切りましたし、
民間の銀行でも、変動金利で0.5%の住宅ローンを借りる
ことができます。
注)フラット35ではないですよ、後ろにSがついてます
世界的になかなかすごいことになっています。
ではそもそもなぜこのようなすごい低金利状態がやって
きたのでしょうか・・・
一言いえば、『先進国経済の成熟化』に集約されるのではないかと
僕は思います。
日本にしろ米国にしろ、欧州にしろ、潜在的な成長力は極めて低い状態
にあります。このような状態は、構造的に経済の停滞を招きやすく、
言い換えればしばしば景気後退に入りやすい状態におかれている
といってよういでしょう。
一方で景気後退期に当局がとれる政策は、いまのとろ決して多くは
ありません。
どうしても手っ取り早く
・財政出動
・金融緩和政策(低金利政策+マネー供給政策/QE)
に行き着いてしまうのですが、先進国はどこも財政状態が厳しく、
そうそう財政出動するわけにはゆきません。
その結果残された手段は、金融政策一本になり、これがつまり
先進国が低金利政策とマネー供給策(QE)から抜け出せない根本的な理由では
ないかと僕は思います。米国では「長期停滞論」という考えがありますが、
コレは僕の考えと似ています。
したがって低金利現象は一時的なものではなく、少なくとも先進国では
金利が上がりにくく、なおかつマネーの断続的な供給が、今後も
続く可能性が高いのではないかと思います。
ではこのような環境のなか、私たちはどのような点に注意をして3
資産運用に取り組めばよいのでしょうか。
マネー過多はすなわち一枚当たりの紙幣の減価です、その結果マネーの
対極にある現物資産の価値は上がるでしょう。これを資産インフレという
言葉で表現してよいかもしれません。
この場合の合理的な選択は、史上最低の低金利状態を利用して
極力長期のマネーを調達し、それを現物資産へ投入するということ
ではないかと思います。
ただし過度なレバレッジは禁物です、ライフプランとの整合性を
しっかりと考え、お一人お一人にとって「合理的なレバレッ」ジを
採用していただきたいと思います。
またいくら低金利状態が続きやすいといっても、しょせん経済はカオス・・
不測の事態も十分あり得ます。多少金利が高くても、極力リスクを
とらない方法、すなわち固定金利の融資を活用するべきではないでしょうか。
では今回はこのへんで。
(2015年12月3日)
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