■来年起きそうなこと
みなさんこんにちは。
12月もはや2週目・・・このメルマガも今年最後から
2番目の配信となりました。
今回は少し来年のことを考えてみたいと思います。
来年いかにも起きそうな出来事の筆頭として僕は、
中国経済の減速をあげたいと思います。
ことし8月の中国ショックは記憶に新しいところですが、
来年も折に触れこの問題が蒸し返されることになるのでは
ないでしょうか。
直近四半期(7-9月期)の同国経済について、中国当局は
6.9%の成長と発表しましたが、その実態は5%台後半程度と
みておくのが妥当ではないでしょうか。
すでに中国の成長性はピークを過ぎており、
今後は、例えば年率3〜4%程度の緩やかな成長時代に入って
ゆく可能性が高いでしょう。
来年一年という時間軸で見れば、今年より成長性は低くなり、
公式発表ベースで6.5%程度・・・実力値ベースで5%台前半
程度まで成長は鈍化すると思います。
その過程で例えば輸出入、鉄道輸送量、電力消費量といった、
いわば”加工しにくい統計”において、想定以上に悪い数字が、
たびたびみられることになるでしょう。
市場はその都度中国減速への警戒心を強め、
株式相場や商品相場は振れやすい状態が続くのではない
でしょうか。
二つ目の「いかにも起きそうなこと」として僕は、米国経済の
緩やかな拡大をあげておきたいと思います。
中国減速の影響は無視できませんが、それでも上記のように
実力値ベースで5%台前半の成長は維持できるとみております。
この場合米国経済への負の影響は軽微で、したがって来年も
米国は緩やかな拡大を維持できるのではないでしょうか。
ただしあくまでも「緩やかな拡大」であり、例えばFRBが
3度も4度も利上げできるような環境は整わないと思います。
来年の米利上げは0.25%を2回程度といった、緩やかなペースに
とどまると僕は思います、そしてこの状況は円ドルレートに微妙な
影響を与えるでしょう。
来年一年をみれば原油安の影響もピークを越え、わが日本の
消費者物価も徐々に上がってゆく可能性が高いと思います、
米国のゼロ金利解除の先、市場はいったい何を材料にするので
しょうか・・・
市場は先を見ますので、必然的に
・緩やかな米国の利上げ
・日本のQQE(量的質的緩和)の終了
の組み合わせが視野に入ってくると思います。
この場合は米国の利上げにもかかわらず、逆に円が買われる可能性が
あるのではないでしょうか。
最後に番外編としてあげておきたいのは、ミャンマーへの
注目の高まりです。
昨日ミャンマー初の証券市場が開設されましたし、
来年には選挙で選ばれた新政権が成立する見通しです。
これを受け米国は、ミャンマーへの経済制裁の緩和を発表しました、
来年はアジア最後のフロンティア、ミャンマーがいよいよ世界経済に参加する
年になるのではないでしょうか。
同国は世界有数のルビーやサファイア、スピネルなど宝石の
産地でもあり、このようなカラーストーンの相場へも、
なにがしかの影響があるでしょう。
あらためて同国が脚光を浴びる場面が出てくると思います。
では今回はこのへんで。
(2015年12月10日)
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