■分散投資の重要性
みなさんこんにちは。
このところ世界中で株価が下がっていますね、
原油安や中国問題に加え、日銀の金融政策に対して、
世界が不安を抱き始めたのかもしれません。
マイナス金利の導入に追い込まれるほど、
日本のデフレ圧力は強いのか・・・
こんな不安と
紙幣を刷りまくったうえ金利までマイナスにして、
想定外の副作用を世界にバラまかないか。
こんな不安が重なって、市場に微妙な心理の揺れ
が起きた可能性はあると思います。
加えて米国経済です。
昨年10-12四半期のGDP成長率は、速報値ベースで+0.7%と
ふるいませんでした、先日発表の雇用統計もイマイチでしたし、
個人消費も設備消費も減速気味です。
ここまで世界をけん引してきた米国も、
そろそろ限界にきているかもしれません。
昨年以来の市場の懸念は中国と原油でしたが、
そこに日銀の金融政策と米国の減速懸念が加わり、
ここ数日の株価に大きな影響を及ぼしている・・・
このように総括してよいのではないかと僕は思います。
では今後はどうなのでしょうか。
米国に関してはFRBが利上げ凍結宣言を出すことによって、
幾分見通しが明るくなると思います、先日のイエレンさんの
議会証言では、そこまでの踏み込みはありませんでしたが、
今後の世界経済の行方によっては、凍結宣言に追い込まれる
可能性はあるでしょう。
この場合ドル安が進み、米国の企業業績は改善方向、
賃金が上がり消費は拡大・・・このようなやや
明るい見通しが出てくる可能性はあると思います、
ただしFRBがそれをやるかどうか・・・
中国経済は、いつものように最後は力づくですから、
中国が危機の震源になるとは考えておりません、
すくなくとも当面は。
これに対して原油相場は心配です。ナイジェリアが世銀に対し、
救済の申請を検討しているようですが、同国以外にもヤバイ国は
あります、原油相場が波乱の震源になる可能性は
十分あるでしょう。
日本の金融政策も、これからは世界経済の不安定要因に
加わる可能性はあると思います。おそらく2%のインフレ目標という、
最初の目標設定に無理があったのだと思います。
早々に1%〜1.5%程度まで引き下げなければ、なんらかの
暴力的な力が働く可能性はあるでしょう。
いずれにしても、世界の金融システムが、不気味な
音を立ててきしみ始めたのは確かです。
ではこんな混沌とした世界の中で、いったいどうやって
私たちは資産を守ってゆけばよいのでしょうか・・
株も厳しそう、債券や預金をもっていても利息はない、
為替の変動も激しさを増すばかりです。
しかもこれらのいわゆる”紙の資産”の価値は、
常に中央銀行の政策によって大きく変動したり、あるいは
大きく棄損する宿命を背負わされています。
つまり私たちの財布の紐(ヒモ)の片側は、いつも中央銀行に
握られているといってもよいでしょう。
したがって私たちにとって今重要なのは、中央銀行の政策への依存度を、
いかにして下げるかという視点ではないでしょうか。
そのためには金融の世界から隔離された資産を一定額組み入れること。
すなわち現物資産が最後のアンカーになると僕は思っています。
幸いこのような現物資産は国際的にも普遍性があり、
保有しているだけで、すでに地理的分散の効果もあります。
現物資産の重要性が、ますます高まっているように
私は思います。
では今回はこのへんで。
(2016年2月12日)
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