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人はなぜモノを集めるのか

みなさんこんにちは。

多かれ少なかれ、人はだれでもモノを
集める習性をもっているのではないでしょうか。

モノを集める習性・・・

よく考えてみれば面白いものです。

どうやら僕の場合その習性が少し強いようで、
いろんなモノを集めてきました。

このメルマガでよくお話しするコインもそうですし、
カラーストーンや絵画、茶器なども集めてきました。

もちろん投資の対象としてこれらを見ている部分もありますが、
それがすべてではありません。

このようにして集めてきた収集品を見ておりますと、
なにやら自分自身の領域というか・・仲間が増えたようで、
不思議と心が落ち着きます。

この自分自身の心の内側は、いったいどのように
なっているのか・・僕はときどきそんなことを考えます。

突き詰めてゆきますと、僕の収集に対する熱意は、
どうやら理屈を超えたところからきているようで、
やや大げさに言えば大昔の祖先から受け継いだ何かが、
僕にモノを集めさせているのではないかという気が
するのです。

私たちの祖先がまだ森の中や草原で生活していたころ、
きっと食べ物は潤沢になかったに違いありません。

大きな獲物がとれる日もあれば、何日も獲物にありつけず、
ドングリと水だけで飢えをしのぐこともあったでしょう。

まず飢餓への備えとして、私たちの祖先は食料をためておく
習性を身に着けたのではないでしょうか。

つまりこれは「価値の保存」です。

食料を保存するためには、頑丈で転がらない器が
たくさんいります。

あるいは獲物を仕留めるための武器、例えば鋭い矢じりや弓、
漁に使う釣り針、釣り糸など、常に一定のストックを持っておく
必要もあったでしょう。

ただしいくら有用であっても、どこでも簡単に手に入るようなものを、
集め持っておく必要があったとは思えません。

つまり収集の原型における最終目的は「価値の保存」で、
そのためのツールとして「生きるために不可欠」で、
なおかつ「稀少性が高い」モノが、収集の対象になっていったのでは
ないでしょうか。

人が農業を始めるようになり、収集の対象はスキやクワなど、
農機具に広がっていったかもしれません。

あるいは他のムラやクニとの戦争に備え、武具や甲冑なども
収集の対象になっていったでしょう。

時代がくだり人の生活に幾分ゆとりが生まれたあと収集の対象は、
このような直接的なお役立ちアイテムから、徐々に概念的なモノ、
例えば茶道具や刀剣、着物や書物など、直接生活には用いない対象に
広がっていったのではないでしょうか。

つまり人間が豊かになった結果、収集対象の性格として
「生きるため不可欠な」という要素が抜け落ち、結果として
「稀少性」という要素だけが残った・・・

そしてさらにその収集対象自身が、「価値の保存」機能を
持つにいたった。

それが現在の収集ではないかと思います。

そのような点から見れば、なぜ僕が一見生活に何の
役に立ちそうもないモノに対して執着するのか、
わかりやすい気がします。

コインにせよカラーストーンにせよ、
普段の生活に役立つことはありません。

ただ「価値の保存」という点で、大昔の祖先の目がね
にはかなっていますし、稀少性が高いという点でも同様です。

もしこのような見方が正しいなら、人の心の奥深く
しみついた習性がやすやすと変化することはないでしょう。

稀少なモノ、価値の保存が効くモノは、
これからも収集対象であり続けるはず・・・

つまり投資対象として有効な選択肢なのではないでしょうか。

 

では今回はこのへんで。

(2016年3月24日)




 




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