■先送りしていいのか、消費税の増税
みなさんこんにちは。
どうやら消費税の引き上げが、また先送りされた
ようですね。
安倍さんは一昨年確かにおっしゃいました。
『再び(増税を)延期することはない、
ここで皆さんにはっきりそう申し上げます』
リーマンショックや大震災級の出来事がない限り、
という注釈が付いていましたが、どう考えても現状が
リーマンショック級の危機だとは思えません。
一国の総理が果たしてこれほど露骨な形で、国民との
約束を反故にしてよいものなのでしょうか。
私にはなぜ安倍さんが、そこまで増税の先送りにこだわる
のか理解できません、何か特別の思惑でもあるので
しょうか。
純粋に経済に与える影響だけを考えても、
果たして増税の延期がプラスに作用するかどうか・・・
この点すら疑わしいと思います。
確かに消費税の引き上げは、大半の国民にとって
心地の良い決定かもしれません。
でも心理の奥底をのぞき込めばどうでしょう。
一時的には税金が助かりますが、わが国の財政が相当ヤバイ
ことになっていることなど小学生でも知っています。
本来上げなければならない税金を上げなかった場合、
この国の将来がどうなるか、多くの国民はすでに気づいて
いるはずです。
このような状況において、安倍さんが目論むように、
増税見送り→景気の下支えとうまく運ぶものでしょうか?
日本人はそんなに楽天的ではないと思います、
むしろ逆に将来に備え、ますます消費を控える可能性すら
あると思います。
安倍さんは7月の参院選で勝つかもしれませんがその先が心配です、
(前回同様)増税延期の効果は出ず、そればかりか
日本経済が元のデフレ状態に戻る可能性すらでてきたと
いってよいでしょう。
構造改革に本腰が入らず、あいかわらず金融政策頼みが続く
現状にも不安を感じます。
ますます日銀の黒田さんへの負担が強まり、マイナス金利や
紙幣増刷(QE)への圧力が強まることになるでしょう。
これだけQEを続けたにもかかわらずデフレに戻るようなことがあれば、
果たして次に打つ手はあるのでしょうか。
日銀への信頼が低下すれば、金利は上がり、
円は売られることになります。つまりは円という貨幣
への信認の喪失です。
私は危機を煽るのが好きではないのですが、
今回の増税延期には強い危機感を持たざるをえません。
私たち個人は、しっかりと自衛の手段を用意しておく
必要があるのではないでしょうか。
では今回はこのへんで。
(2016年6月1日)
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