トランプ次期大統領の政策と相場

みなさんこんにちは。

番狂わせのアメリカ大統領選挙以降、
トランプさんの政策に関する関心が高まっていますね。

外交や貿易などで、選挙期間中には随分過激な発言がありましたが、
選挙後は意識的におとなしくされているようです。

はたしてこれがトランプさんの本当の姿なのか、
それとも就任前に人心が離れないようにする工夫なのか、
今のところ僕にはよくわかりません。

特に外交面で中国や日本に対してどのような姿勢で臨むのか、
自由貿易から距離を置き、本当に孤立主義の道を歩むのか、
ここ数ケ月のトランプさんの言動からは、推測しづらい
のではないでしょうか。

ただ経済政策に関しては、採用する可能性が高い政策が
いくつかあります。

まず財政拡大+インフラ投資です。

選挙期間中から10年で1兆ドル(≒110兆円)を支出し、
史上最大のインフラ投資を行うと公言していましたが、
額はさておき、かなり大規模な財政出動を行うことは、
まず間違いないと思います。

法人税も現状の35%から15%に下げる言っていましたが、
これも税率はさておき、ある程度思い切った引き下げを
する可能性が高いのではないでしょうか。

個人の所得税も同様で、支持基盤である低所得者層や
中所得者層の支持を得ようとするはずです。

4つ目は企業に対する規制で、特に金融機関や
エネルギー関連産業に対する規制は、緩和される可能性が
高いでしょう。

これらの政策はほぼ国内の問題であり、例えば世界の
パワーバランスやアメリカの国防に対し直接的な影響はありません、
また減税や財政出動に異を唱える人は少数派で、上記4つの政策は、
就任直後の政策として採用しやすいのではないでしょうか。

市場はそれを見越したうえで、すでに動いているように見えますが、
僕にはまだ十分に織り込みきったように見えません。

今後新大統領の政策や新政権の顔ぶれが固まるにつれ、
上記4つの新政策を織り込む形で、相場は動くのではないかと思います。

もしその通り、

・大規模な財政出動
・法人税と所得税の減税
・規制の緩和

この3点セットが実行された場合、米国の経済活動は活発化し、
相場に以下のような循環が生まれるでしょう。

まずは株価に対する影響として

□経済成長率の上昇⇒企業業績の拡大⇒米国の株価上昇

金利や為替に対する影響として

□金利の上昇⇒ドル高(円安)

つまり私たち日本から見れば円安と米国株の上昇、
さらに米国金利の上昇という現象です。

さらに波及的に我が国経済に与える影響として

□円安⇒企業業績の拡大⇒日本株の上昇・金利の上昇

が想定できるのではないかと思います。

僕はすでに来年の相場について考えていますが、
恒例の年初メルマガ『2017年型ポートフォリオを考える』は、、
さらに検証を加え肉付けをしたうえで配信したいと思います。

 

では今回はこのへんで。

(2016年11月24日)




 




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