ある小さな会社の20年

みなさんこんにちは。

今からおよそ20年前に、当時店頭市場と呼ばれていた市場に
株式を公開した小さな会社がありました。

その会社はロボットの関節に使われる小さな部品を作る会社で、
小さいながらも高いシェアと高収益をあげる素晴らしい会社でした。

当時のその会社の株価はすでに記憶の彼方にありますが、
2003年頃でも確か一株70万円台で買えた覚えがあります。

その会社がロボット関連という将来性のある市場にいたこと
もありますが、他社に負けない独自の技術に地道に磨きをかけ続けた結果、
その会社は20年後の今でもニッチな分野で高いシェアを維持し、
高収益を上げ続けています。

本来の株式投資の醍醐味は、このような会社を発見し、
長期で株を持ち続けることにあるのではないかと私は思います。

このような醍醐味は、決してインデックス運用では
味わえません。

インデックス投資も、市場全体に対する成長性に賭けるわけですが、
それはあくまで市場全体に乗っかっているだけで、投資家独自の
先見性や選択眼が求められるわけではありません。

そのような観点で、インデックス投資はよく安全でほったらかしOK
などと言われますが、果たしてそうでしょうか・・・

たとえば長期的にみた先進国株の収益率が年率6%だとしても、
すでにそれは過去のお話し・・・インデックスという
乗り物に乗ってさえいれば、この6%を得ることができるかといえば、
そうとも言い切れない気もいたします。

ご自分の選択眼や先見性に自信がある方にとっては、
むしろインデックス投資より、上記のような小型で将来性豊かな
会社を発見し、その株を長期で持つほうがリスクとリターンの
バランスが良いという考えも、十分成り立つのではないでしょうか。

ちなみに冒頭の会社は2003年以降、1対3の株式分割を4回繰り返し、
当時の1株はすでに8100株になっています(注)。

注)そのうち1回は売買単位引き下げのため1対300の分割ですので、
  81株ではなく8100株になります

したがって当時70万円で買った一株が今では8100株に増えており、
今の株価に当てはめて計算すると、3000万円以上に増えた
計算になります。

 

では今回はこのへんで。

(2017年5月25日)




 




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