| ■ロボットは人を貧しくするか 
 みなさんこんにちは。 ロボットが工場や倉庫でどんどん使われるようになると、私たちの仕事が奪われ、労働者の生活水準は下がるのか・・
 こんなことを最近よく考えます。 確かにメーカーは製造コストを下げたり、運送業者は配送のコストを下げるため、
 これからもロボットで済む部分はどんどんロボットに
 置き換えてゆくのではないでしょうか。
 それは良い悪いの問題ではなく、必然だと思います。
 かつてイギリスで蒸気機関が発明された時も、同じような議論があったと聞きます。
 それは蒸気機関が労働者の仕事を奪い、労働者が貧困化するのではないかという懸念です。
 では実際はどうだったのでしょう。 確かに単純労働や肉体労働は蒸気機関に代替されましたが、それで一般市民の生活が貧しくなったでしょうか。
 むしろ逆で私たちは単純労働から解放されました、その結果、労働時間は短くなり一方で逆に賃金が増え、
 国民の生活は格段に豊かになりました。
 産業革命期以降の生活水準の向上が、全て蒸気機関の普及に起因するとは言えませんが、
 少なくともかなりの部分は、蒸気機関を含めた機械化
 によって達成されたことは間違いないでしょう。
 では「ロボット化」の場合はどうでしょう。 産業革命時とは比較にならないほど多くの単純労働がロボットに奪われ、仕事を奪われた人たちの生活が
 どんどん貧しくなってゆくのでしょうか?
 私たちはこの問題について考える場合、まず労働時間が減ることが問題なのか、
 それともその結果として起きる給与のカットが問題なのか、
 その点について考える必要があると思います。
 労働時間が減ることが悪くないのは、上記の産業革命以降の経緯を見れば明らかで、
 問題はロボット化によって賃金がどう動くかでは
 ないでしょうか。
 言い換えれば企業がロボットの導入によって削減したコストを、賃上げというた形で従業員に分配できるか否かです。
 もしこれが実現できればどうでしょう。 この場合ロボットの大量導入によって就労時間が短縮されながらも、賃金の水準を逆に高めるとことができるはずで、
 これはすでに産業革命以降200年以上も続いてきた、
 「企業、従業員、自動化設備」という3者の関係の進化形にすぎません。
 ロボットだけではありません、AIにしてもIoTにしても同様です。
 確かに未知な世界に踏み出す怖さはありますが、曲がりなりにも私たちはこれまでも新技術をうまく活用して
 豊かになってきました。
 今芽吹きつつある新しいテクノロジーは、私たちを不幸にするのではなく、
 生活を豊かにするツールになりえるのではないでしょうか。
   では今回はこのへんで。 (2017年8月4日) 
 
 
   
 
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