小型株への長期投資がもたらすもの

みなさんこんにちは。

長いあいだ日本株投資をやっていますと、
いろんな経験をします。

もちろんブラックマンデーも経験しましたし、
1989年の日本株最高値とそこから始まる長期の下落、
山一証券の破綻に代表される金融不安、
アメリカのITバブルの崩壊にリーマン・ショック・・
思えばいろんなことがありました。

上記の経験で共通しているのは、いずれも株価の急落を
伴ったということで、こと日本株に関していえば1989年の分水嶺以降、
インデックス(平均点のことです)が継続的に
大きく上昇した事例を探すのはなかなか困難な作業です。

一方で森を見ず木に注目すれば、
結果的に大きなリターンにつながった新技術も
たくさんみてきました。

古いところではISDNやVAN・・・
懐かしいですね、この言葉をご存知の方は
おそらく僕と同年代でしょう。

光ファイバーやWDM、
超電導や液晶パネルにLED・・・

思い返せばいくつもの材料が表れては消え、
その都度いくつかのスター銘柄が生まれました。

WDMや超電導のように、ホンの一瞬で賞味期限が切れた
材料もありましたが、例えば半導体製造装置やISDNのように、
息の長い材料であり続けたも技術ありました。

たまたまその分野にどっぷりとつかり、なおかつその領域で
高い技術を持っていた会社の中には、大化けした銘柄も
たくさんあります。

そのような銘柄を発見し、長期で保有した場合のリターンは、
インデックス投資では決して得ることはできません。

将来のスター株を探すのは容易ではありませんが、
一番大切なことは、次に大きく育つ技術の波をいち早く見極める
ことではないかと思います。

はたしてその波が大きいのか小さいのか、
そしてすぐ終わってしまうのか、それとも長く続くのか・・

これを見極めるのは容易ではありません。

例えばいま証券会社はビッグデータやAI、ロボットや電気自動車、
有機ELなどに注目しているようですが、果たしてこの中のいったい
いくつほどが生き残り、大きな波に育つのでしょう。

ここの見極めは重要だと思います。

仮にかつての超電導や太陽光発電のように不発に終わればどうでしょう、
すでに注目が集まっている関連銘柄群は、相当買い進まれているといって
よいでしょう。

したがってあとから参加すればするほど、
外した時の損失は大きくなります。

僕自身の考えを申し上げますと、例えば有機ELの賞味期限は
短いと思います、ディスプレイの新技術のサイクルは短いですし、
技術的なキャッチアップも比較的容易です、過去のプラズマディスプレイ
のように・・・AIやビッグデータにも乗る気がいたしません、
領域が広すぎてストライクの銘柄を探すのが難しいからです。

一方で「電気自動車と自動運転の組み合わせ」は、
おそらく息の長い相場になると思います、
完成車メーカーを買う気はしませんが、高い技術を持った部品メーカーは、
しっかり押さえておきたいと思います。

小型モーターやセンサー、リチウム・イオン電池のセパレーター、
軽量化のための炭素系素材など、有望な技術を持った小さな会社は
日本にたくさんあります。

ロボットや工場内の自動搬送システムも有望だと思っています、
富裕化や生産年齢人口の減少により、工場や倉庫の自動化は
どう考えても避けて通れないと思います。

搬送システムをコンサル付きで納入する会社、
ロボットの関節を作る会社、
モーターそのものを作る会社、
モーターに使われるコイルを作る会社など、
この分野には小粒でピリリとスパイスが効いた
会社が綺羅星のようにいます。

大きな波のなかにどっぷりとつかった会社、
しかも小粒で圧倒的な技術力を持った会社、

このような会社を見つけ投資し、かつ長期で保有し続けることは、
インデックス投資にない達成感と収益を皆さんにもたらしてくれる
でしょう。

 

では今回はこのへんで。

(2017年9月22日)




 




このコラムが一週間早くお手元に届きます
当社代表の田中が週に一回お届けする無料メルマガ「一緒に歩もう! 小富豪への道」
は下記からご登録いただけます。

「T's資産運用コラム」と同じ内容を一週間早くご覧いただけます、是非ご登録ください。

【購読登録】 メールアドレスご入力ください :
『まぐまぐ!』から発行していますので、ご安心ください。
totop