リブラ・・新しい貨幣の秩序

みなさんこんにちは。

先週僕はこのメルマガで、
人はなぜ貨幣を信頼して使うのか、
貨幣に対する信認がなくなれば、
いったいどのようなことが起きるのか・・・

そんなお話しをさせていただきました。

そのような観点で言えば、
今はちょうど過渡期なのかもしれませんね。

ここのところフェイスブックが構想する貨幣の新システム、
リブラが話題になっています。

先のG20財務相会議でも、
最大の争点はリブラだったようです。

今まで一手に貨幣を発行していた各国の財務省や中央銀行にとって、
国家に依存しない新貨幣は受け入れがたいものに違いありません。

もちろんマネロンやセキュリティーの問題もあるでしょうが、
それよりリブラが登場すれば、国家が金融を調整する機能が奪われ、
かわってその機能が民間に移転してしまうという怖さがあるのでしょう。

そのような世界では、長らく国家が行ってきた、
金利の上げ下げや貨幣発行量の調整による金融政策は効かなくなります。

その結果、中央銀行の存在価値が無くなり、
長らく続いた貨幣秩序は崩壊することになるでしょう。

でもよく考えれば、すでに従来の貨幣秩序は
老朽化しつつあるのかもしれません。

日銀が巨額の資金を供給してもインフレに誘導にできないのも、
ヨーロッパ中央銀行の政策金利がゼロ%に張り付き動かせないのも、
中央銀行による金融調整機能が限界を迎えているからかもしれませんね。

リブラ構想は、19世紀末以降続いた、
中央銀行が管理する貨幣システムの終焉と、
それに代わる新しい貨幣秩序の模索なのかもしれません・・・

 

では今回はこのへんで。

(2019年7月22日)




このコラムが一週間早くお手元に届きます
当社代表の田中が週に一回お届けする無料メルマガ「一緒に歩もう! 小富豪への道」
は下記からご登録いただけます。

「T's資産運用コラム」と同じ内容を一週間早くご覧いただけます、是非ご登録ください。

【購読登録】 メールアドレスご入力ください :
『まぐまぐ!』から発行していますので、ご安心ください。
totop