僕のリーマン体験

みなさんこんにちは。

最近僕はリーマン・ショック時のことをよく思い出します。

このメルマガをお読みの方には、
いろいろな年代の方がおいでだと思いますが、
僕の「リーマン・ショック体験」は、
もしかしたら何かの参考になるかもしれません。

そんな風に思いまして、
今回のメルマガを書こうと考えました。

2008年当時すでに僕は今の仕事をしていましたし、
当然ながら資産の質的分散も実践しておりました。

なので当時も株やコイン、貴金属、ワンルームマンション、
ヘッジファンドなど分散して保有していました。

リーマン・ショック直後、
当然ながら保有株は半分ほどになりましたし、
海外のヘッジファンドのなかにも円高の影響などで、
大幅に時価を減らしたものもありました。

株や海外のヘッジファンドが大やられするなか、
僕の心のよりどころになったのは実物資産でした。

金やコインなどはほとんど下げなかったばかりか、
逆に中国やイギリスのコインのように、
大きく値上がりしたものもありました。

ただしそれらの値上がりは含み益であり、
売らないと一円にもなりません。

もちろんたとえ含み益でも、
それはそれで十分に喜ばしいことではありましたが・・・

このような『含み益型の実物資産』に対し、
不動産は少し違った性格を持っており、
そのことを実感したのを今でも覚えています。

世の中はリーマン・ショックで騒然としていて、
派遣の雇い止めや解雇が問題になっていました。

またたとえ正社員であってもボーナスの減少やリストラなどで、
収入がゲキ減するひとも珍しくはありませんでした。

でも当時の僕はさほど気になりませんでした。

もちろん当時すでにこの事務所をやっており、
リーマン・ショックで困惑されたお客さまからのご依頼が、
増えていたということもありました。

でもそれ以上に、
万一のことが起きても家賃収入があるということが、
心の余裕につながっていたのだと思います。

今から振り返ると結果的にその精神的な余裕によって、
株の保有を続けることができたのかもしれません。

2008年当時は久々に起きた大規模なショックということもあり、
震源地アメリカの当局による初動は遅れましたが、
それでも各国の政府や中央銀行が採った対策は大規模なものになりました。

それが功を奏した形になり、
なんとか株式相場は翌年の春には底をうちました。

ただし決してそこから一本調子で上昇したわけではありません、

日本株が本当の意味で反転し始めたのは、
リーマン・ショックから実に4年も経った2012年の10月でした。

確かにリーマン・ショック当時も精神的にきつかったですが、
それ以降も決して楽しかったわけではありません、
なぜならば上記のように、その後3年半にわたって、
日本株は行ったり来たりを繰り返したからです。

当時の気分は今でもよく覚えていますが、
あえて言葉に表すと「退屈でしんどい3年半」でした。

「株を長期で持つと必ずもうかる」という信念はありましたが、
正直申し上げてこの間、株を持ち続けるのがイヤになったことも
何度かあります。

それでもじっと我慢して株を持ち続けることができたのは、
やはり貴金属やコイン、カラーストーン、不動産など、
実物資産への質的分散を実践していたからだと思います。

しかも不動産のように、
コンスタントにインカムゲインがある実物資産は、
収入の下支えというフローの点でも僕に安心感を与えてくれました。

そして「退屈でしんどい3年半」、我慢して保有し続けた結果、
保有株は数倍にも膨れ上がりました。

今から振り返ると、
やはり質的分散は自分自身の資産拡大に、
大きく貢献したことになります。

以上僕のリーマン体験です。

今回のような大きな危機を経験したことがない読者の
方に参考になればと思い今回は書かせていただきました。

「悲観は友、陶酔は敵」

これはウォーレン・バフェットの有名な言葉ですが、
僕のような凡人が、何の備えもなくこの考え通り行動するのは、
多少キツイのではないかと思います。

日頃から資産の質的分散を実践しているからこそ、
「悲観は友」と達観できるのではないでしょうか。

 

では今回はこのへんで。

(2020年4月2日)




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