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下半期の相場予想と推奨ポートフォリオ

みなさんこんにちは。

早いもので今年上半期もそろそろお終いです。

今年は大きな出来事がありましたので、
このあたりで下半期の経済や相場について少し考えてみたいと思います。

まずは世界経済からです。

ヨーロッパやアメリカ、中国などですでに経済が
再稼働し始めました。

純粋にコロナ対策を考えますと、
経済再稼働は前のめりすぎだと思いますが、
いつまでも経済を封鎖しておくわけにはゆきません。

失業者の増加と自殺者の数には相関性があります、
コロナによる死者が減っても経済困窮による自殺者が増えれば
意味はありません。

そのような観点から言えば経済封鎖はすでに限界で、
各国のコロナ対策は「経済と感染抑制のバランスという新たな段階」に
移行せざるをえません。

今後、感染の第二波、第三波がやってきたとしても、
私たちが再び「経済のシャットダウン」に戻ることは
できないでしょう。

このような視点で今年下期の世界経済は、
「コロナとの折り合いをつけながら緩やかながらも回復に向かう」
と考えておくべきではないかと僕は思います。

当然ながらこれは株価にとってプラスに作用します、
でも下期のどこかで日経225やニューヨーク・ダウといった各国株価の平均点が、
コロナ前の水準を上回るとは考えておりません。

とくに鉄道や空輸など、人間の物理的な移動に収益を依存する
「インフラ銘柄群」は厳しいでしょう。

コロナによって私たちは「リモート」の便利さを知りました、
日常のすべてがリモート化するとはありませんが、それでも
いくつかの作業は物理的移動を伴わず完結するようになるでしょう。

その連想でいえば自動車メーカーや航空機メーカーなど、
「移動体メーカー」も厳しいのではないかと思います。

銀行や証券会社など金融業も厳しいと思います、
とくに来店型の巨艦店舗の意味は薄れ、ネット化やローコスト化に
出遅れる会社は下期といわず長期的にも厳しいでしょう。

逆に人気化する銘柄群も出てくるでしょう。

このメルマガでいつも申し上げていますので詳しくは申しませんが、
以下の銘柄群は下半期さらに株価が上昇し、場合によってはブームが
訪れるかもしれません。

・5G関連(インフラや回線検査機器など含む)
・工場の自動化関連
・ロボット関連
・次世代半導体の製造装置関連
・ネットワークセキュリティ、遠隔会議、ゲーム制作など

下期の世界経済を考える場合もう一点考えておきたいのは、
膨らむ政府債務と中央銀行による紙幣大増刷の負の影響です。

このお話しも何度かこのメルマガや契約者様むけレポートで
してきました。

なのでここで詳しくお話しすることは致しませんが、
どのような観点からみても上記は資産インフレを誘発することになるでしょう。

やはり私たちは資産インフレに対して、
しっかり備えをしておくべきだと思います。

仮に現預金や債券、株、年金など「ペーパーアセット」と、
貴金属、コイン、カラーストーン、不動産など「実物資産」を
半分ずつ持っていれば、資産インフレは私たちの資産残高に
対し中立の要因となります。

□下期の推奨ポートフォリオ

以上をふまえ下期を迎えるに際し、
私たちはどのようなポートフォリオを持つべきなのでしょうか。

まずは

・世界経済が緩やかに回復すると考え株を強めに持つ

ということが大切だと思います。

このような時に買わなければ、
なかなか株で勝つことはできません。

ただし最終的なコロナ薬の登場はまだ先ですので、
私たちは今後の第二波、第三波に備えなければなりません。

例えば株の保有枠を1000万円とするなら、
まず半分の500万円を投入したうえで、
下落局面を待つというスタンスです。

・金額を決めたうえで積極的に投資すること
・下落したときに出動できるよう予備隊を確保しておくこと
・コロナ後に業績を伸ばす会社に集中投資すること

以上3点を心がけてください。

一方で債券はどうでしょう。

すでに各国の中央銀行によって国債や社債が大量に買われており、
もはや債券市場が正常に機能しているとは思えません。

つまり債券は異常な水準まで買われており、
このような局面での債券買いは極めて危険だといえるでしょう。

このようなことから債券はゼロです。

おなじ理由で資産の大半を債券でもつ、
生命保険型商品も購入すべきではありません、
例えば外貨建て一時払い生命保険などは避けるべきでしょう。

次は政府財政の悪化と、
中央銀行の紙幣濫造によって起きる資産インフレへの備えで、
この観点で申し上げれば

・適度に実物資産を組み入れる

ことが重要です。

実物資産をちょうど半分持てば資産インフレを中立要因にできますし、
実物資産を厚めに持てば、逆に資産インフレを利用して儲けることも
できます。

世界を注意深く見れば、
すでに一部の実物資産では上昇傾向が見えます。

コロナ後に金(Gold)の価格はすでに上昇していますし、
たとえば先週に香港で開かれたコイン・オークションでは、
中国やアジアのコインの高騰が目立ち、
多くの銘柄で過去最高落札額を更新しました。

おそらくコロナ終息後を見据え、
富裕層マネーが実物資産市場に逃げ込んでいるのでしょう。

下半期という時間軸ですら、
実物資産への投資は有効ではないかと思います。

ただしポートフォリオは十人十色です、
正解というものなどありません。

今回のメルマガが皆さんのヒントになれば幸いです。

 

では今回はこのへんで。

(2020年5月8日)




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