実物資産投資・資産運用・不動産投資の銀座なみきFP事務所

みなさんこんにちは。

本日財務省は今年度のプライマリーバランスが
マイナス66兆円以上になると指摘しました。

プライマリーバランスは国債の新規発行と償還を除いた
収支のバランスのことで、これが黒字だと収入の範囲で国は
運営できていることになります、逆に赤字だと支出が税収などの
収入を上回っている状態です。

世の中には

「国は家計と違って、いくら借金を増やしても破綻しない」

という考えの方も多いようですが、
貸す側は返してもらえる確信がなければおカネを貸しません。

「次々と新たに借り、そのカネを返済に回せばいい」

このように考えの方もいるかもしれませんが、
前回の破綻時（1946年）に比べ国家の財務内容は
透明性が高くなっています。

さらに国を一個の経営体とみた場合、
その経営体が進みつつある方向性もまた国民の目にさらされ、
以前にくらべより予想しやすいものになっているといえるでしょう。

そのような現状において、
果たして貸す側は、「貸したおカネを返してもらえる」
という確信を持ちうるでしょうか。

僕は懐疑的です。

コロナで経済的に困っている人たちが大勢います。
また近年日本でも貧富の格差が大きくなりつつあり、
立場の弱い人たちは経済的に大変な思いをしています。

ですからいまは政府が財政を拡大するしかありません、
プライマリーバランスが66兆円の赤字になるのも
やむを得ないと思います。

問題はコロナの後だと思います。

この問題が運良く早期に終息し、
日本経済が再び勢いを取り戻したとき、
はたして歳出を適切に絞って財政の累積赤字を、
削減することができるのでしょうか。

そしてその結果、国民（すなわちカネを貸す側）は、
「わが国の当局は財政的に持続可能な運営をおこなう意思がある」
と考えるでしょうか。

あれこれ考えると、
やはり私たちは最悪の事態を頭の片隅に、
おいておいたほうがよさそうです。

備えあれば憂いなし・・・です。

では今回はこのへんで。

(2020年5月26日）