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年末年始の株価見通しとその対策

みなさんこんにちは。

毎年年初に配信するこのメルマガで、
僕は一年間の相場の見通しを皆さんにお伝えしております。

そういうこともあってこの時期になりますと、
来年の株や債券、商品相場などがどう動くか考え始めます。

今回のメルマガはもう少し短い時間軸、
年末から来年の年初あたりにかけ世界の株価がどう動くのか、
そして私たちは今どのように動くべきなのか、
少し考えてみたいと思います。

そのような観点で世界を見渡した場合、
一番大きな材料はやはりコロナだと思います。

夏場は少し大人しくしてくれていましたが、
やはり寒くなるとウィルスは活発に動き出すようですね。

フランスやドイツなどヨーロッパの国では、
すでに第1波の数倍にも上る感染者が出ているようです。

治験の最終段階に入っているワクチンもあるようですが、
とてもではありませんが来年の年初あたりに世界に届けられる
とは思えません。

北半球ではこれから寒く乾燥したシーズンに入ります、
経済は重要ですがコロナの封じ込めも大切です。

欧米ではこの相反する要素を見ながら、
長い冬をやり過ごすしかないでしょう。

当然ながら抑制的な経済は株価にとってマイナスです。

年末年始の株価に影響を与える二つ目の要素は、
アメリカ大統領選挙だと思います。

トランプさんが勝つにせよ、
バイデンさんが勝つにせよ、
ちゃんと決着してくれれば株価は前向きに反応すると僕は思います。

避けてほしいのは2000年のブッシュ(子)対ゴアのように、
なかなか決着がつかないケースです。

当時のアメリカ経済は好調だったので、
空白期間は大きな問題になりませんでしたが今回は違います。

補正予算はまだ決着せず選挙後に持ち越されてしまいました、
もしこの宙ぶらりんな状態が続けばどうでしょう。

景気対策を心待ちにする株式市場は落胆し、
相場にとって良いはずはありません。

三つめの注目点は企業業績です。

来年1月末には10-12月期の決算発表が始まります、
ちょうどいま7-9月期の決算発表真っ盛りですが、
日米の会社で想定を上回る決算がチラホラ出始めています。

もちろん運輸やレジャー、空運、百貨店など悲惨な内容ですが、
製造業の方に目を転じますと、例えば半導体製造装置メーカーや、
ロボット、先端半導体メーカーなど、事前の想定を上回る
会社も目立ちます。

10-12月決算時点では、
来年(すなわち2022年3月期)の業績に注目が移ります。

足元の良い流れが年始まで続くなら、
特に一部の製造業にポジティブな見通しが広がる
可能性が高いと僕は思います。

もちろんこれは年末年始の株価にとって好材料に
なるでしょう。

以上3つの観点から年末年始の材料を見てきましたが、
ここで以下のように整理しておきたいと思います。

1. コロナ

常に株価の下押し圧力となり続ける

2. アメリカ大統領選挙

波乱要因、特に2000年型の接戦になった場合は
株価の押し下げ要因になる

3. 10-12月の企業決算

低迷業種はすでに織り込み済み、
一方で製造業の中に、2022年3月期の明るい見通しが
広がる

ではこのような状況の中で、
私たちは年末年始にむけどのように相場と向き合って
ゆけばよいのでしょう。

まず「森を見ず樹を見る」戦略が大切だと思います、
コロナはもちろん森全体にとってマイナスですし、
大統領選挙も波乱要因になりえるでしょう。

このような環境では森全体に投資するのは避けるべきだと
僕は思います。

森すなわちインデックス・ファンドを買うのなら、
感染爆発や大統領選挙の泥沼化などで大きく下げた
タイミングだと思います、我慢強くその時期を待ちたいと
思います。

二つ目は森を買うのではなく、
一つ一つの樹を見定めて買う手法、
すなわち個別株への投資です。

上記のように来年は製造業中心に、
業績を伸ばす会社が増えると僕は思います。

たとえば半導体製造装置メーカーや半導体検査機メーカー、
あとロボットや自動化倉庫関連銘柄、5G関連メーカー
などです。

これらの会社のなかにはコロナ下ですら業績を伸ばす会社があります、
そのような会社のコロナ後は推して知るべしでしょう。

このような時期には、
来年以降に大きく育つ樹の種を撒くことが大切だと思います。

 

では今回はこのへんで。

(2020年10月27日)




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