■慣性の法則と日本株の行方
みなさんこんにちは。
自然界には慣性の法則がありますが、
人間の心にも慣性はあると僕は思います。
昨年の3月以来ずっとコロナは続いていますし、
いったい今が第何波だか、
緊急事態宣言が何度目だったか、
もうわからなくなってしまいました。
こうも長く続くと異常な状態が当たり前になってきて、
経済の正常化、活気や人ごみ、外国人観光客でにぎわう銀座、
夜の街など、もうどこかお遠い世界の出来事のような気すらしてきます。
とても元の経済に戻るイメージは沸いてきません。
景気は気からといいますし、
株価は先を見て動くとも言いますが、
これだけ長い期間うっとうしい日々が続きますと、
日本株にも慣性の法則が働いているのではないかと
思えてしまいます。
そのように考えるしか、
今の日本株の安さは説明できません。
今週は少し上げましたが、
それでも日経平均は2月高値の3万円を超えていません、
この間企業の業績は好調で、予想PER(注)は13倍ほどまで
下げてしまいました。
注)日経225銘柄の今期(2021年3月期)の予想利益を
ベースにしたPERです。
日本株の妥当PERは15倍-16倍ほどと言われていますので、
現在の株価水準は随分と低水準です。
一方でワクチン接種は進んでおり、
来月末あたりに2回接種完了者は65%ほどになる見通しです。
変異株は気になりますが、なんでもデルタ株に対しては、
現在のワクチンはある程度有効で、少なくとも重症化する
可能性は随分と低くなると言われています。
すでに軽症者を対象にした抗ウィルス薬も承認されましたし、
来年には国産の飲み薬も出てくるといいます。
このような点を考えあわせますと、
日本のコロナ禍はそろそろ先が見えており、
これから徐々に経済も正常化してゆくとみておくべきでは
ないでしょうか。
日本企業の業績は今期(2021年3月期)が25%ほどの増益で、
さらに来期(2022年3月期)は10%ほど拡大するとみられています。
もし私たちの心が「コロナ慣性の法則」から解放されるならば、
日本株は来期予想ベース(注)PER15倍を目指して、
買われるのではないでしょうか。
注)今期予想ではなく来期予想ベースです、株価は通常半年から
1年ほど先を見て動きますので、そろそろ私たちは来期を
予想しなくてはなりません。
足元の日経平均ベースの今期予想EPSは2150円前後です、
来期が10%増益なら、来期予想ベースのEPSは2360円です。
注)2150円×110%≒2360円(EPSは一株当たり利益)
仮にPER15倍まで買われるなら35,000円という数字が見えてきます。
注)2360円×15≒35,400円 (EPS×PER=株価です)
では今回はこのへんで。
(2021年9月2日)
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