大荒れの株式市場に思うこと

みなさんこんにちは。

ここのところ株が大荒れですね。

たった今、東京市場の前場が引けましたが、
日経平均は670円安の26,341円です。

短期間でこれほど下げたのは、
2020年3月のコロナ・ショック以来でしょう。

昨年11月の高いところでは30,000円近かったので、
わずか2月ほどで12%を超える下げです。

アメリカ株も同様で、
特にNasdaqは15%ほど下落しました。

オミクロンとウクライナが重なったことありますが、
なにより世界的規模で進みつつあるインフレの影響が
大きいようです。

特にアメリカの物価上昇率は足元で7%に達しており、
FRBが金融引き締めを急ぐのではないかと懸念されています。

当面の焦点は今朝がた発表されたFRBの金融政策でしたが、
市場は予想よりタカ派的なFRBの姿勢に対し、
警戒感を強めているようです。

いったいどこで下げ止まるのか・・・。

ウクライナ情勢にしても、
オミクロンにしても、
不確実な世界の出来事です。

しかもこの2つの問題は、
いずれも世界の物価に影響を及ぼし、
そしてインフレはFRBの金融引き締めを誘発します。

いずれにしても自然界の出来事であり、
また人間の欲や恐怖心によって起きる現象で、
先行きを見通すのは至難の業と言わざるをえません。

でもこういう時だからこそ、
私たちは株式投資の原点に立ち戻らなければ
ならないのではないでしょうか。

つまり株式投資は、
短期の相場変動というコストを支払いながら、
長期的な儲けをとりにしく作業だという点です。

過去を振り返れば、
いつもこの姿勢が正しかったことがわかります。

2000年に崩壊したITバブル、
2008年に世界の株価が半分になってしまったリーマン・ショック、
そして一昨年に起きたコロナ・ショック。

どれをとっても株価は泥沼に沈みましたが、
数年後には下落前の高値を上回っています。

今回の底値がどこになるかはわかりませんが、
時間の経過とともに回復することは間違いありません。

でも人それぞれ忍耐力に差がありますし、
ライフプランからみた下落の許容度にも差があります。

時間が経てば相場は回復するとわかっていても、
このような株の急落時に手放してしまうのが、
人というものではないでしょうか。

まさに「言うは易し行うは難し」です。

このような時だからこそ、
僕は日ごろの「質的な分散」をお勧めしたいと思います。

たとえば僕が好きなコインを例に考えてみましょう。

コインの市場は専門性が高く、
ファンドや金融機関など、機関投資家のマネーはまず入ってきません、
この点はおなじ実物資産の仲間である不動産とも性格が異なります。

これはどういうことかといいますと、
短期で右往左往する金融市場から、
コインの市場は遮断されているということです。

実際にITバブル崩壊のときも、
リーマン・ショックのときも、
コロナ・ショックのときも、
コインの相場は影響を受けずむしろ逆行高しています。

値動きの点でも明確な違いがあります。

電気信号によって高速に売買が成立する株や債券とは違い、
コインの取引は一対一の超スローペースで行われます。

オークションなら出品して現金化されるまで、
半年近くもかかるほどです。

この流動性の低さがかえって、
相場変動を緩やかなものにしているといっていいでしょう。

まさに短所と長所はコインのウラ・オモテです。

冒頭のように株の世界は大荒れですが、
自分自身も実物資産へ分散しておいてよかったと、
このような時にはいつも思います。

実物資産への分散が精神的な余裕となり、
大荒れのときでも我慢して、
株を持ち続けることができるという効果もあるのです。

 

では今回はこのへんで。

(2022年1月27日)




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