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今だから振り返るべきリーマン・ショック

みなさんこんにちは。

振り返ればリーマン・ショックの時は大変でした。

あのリーマン・ショックの株価下落をしのげたと思えば、
たいがいのことは耐えられる気がします。

僕はこの事務所を作って18年以上経ちますが、
その間ほぼ休みなく新聞の切り抜きをやってきました。

厚さ7センチもあるクリアファイルに、
どんどん切り抜いた記事を入れてゆくのですが、
18年もやっていると本棚は満杯です。

なので昔の切り抜きから順に捨ててゆき、
新しい記事と入れ替えるのですが、
リーマン・ショックがあった2008年後半から2009年前半のファイルは、
どうしても捨てる気になりません。

そんな理由で当時のファイルだけ、
赤字で「永久保存版」と背表紙に書き、
いまでも本棚に立てています。

そして今回のような危機がやってきたとき、
その「永久保存版」をパラパラめくって、
当時の記事を読み直すのです。

今とリーマン・ショックを比べると、
どこが似ていて、
どこが違うのか、
そして危機の規模はどの程度違うのか・・・、

少し引き目で当時の新聞記事に目を通します。

最近ではコロナ・ショックでこれが役立ちました。

たしかにコロナも大変でしたが、
「永久保存版」から伝わってくる危機感と比べると、
危機の深刻さは全く違いました。

それほど桁違いにリーマン・ショックは大変だったのです、
大げさではなく、自分が今立っている地面がゆらゆらと揺らぎ、
いまにも世界が崩れてしまうんじゃないかと真剣に思ったほどです。

いまでも「永久保存版」を読んでいると、
そんな当時の感覚がよみがえります。

「それとくらべると今はまだましだ」、
コロナショックの時にはそんな風に感じたものです。

その感覚があったから、
あのタイミングで株を仕込めたのだと思います。

では今回はどうなのでしょう。

もちろんウクライナで起きている戦争の映像を見てると
強い憤りを覚えますし胸が痛みます。

ウクライナの人たちのため、
何かできないかと思います。

でも純粋に株式投資だけを考えるとどうでしょう。

コロナ・ショック時と同様、いまの世界経済には、
「永久保存版」から伝わってくるほどの緊張感はありません。

つきつめて言えば震源地のロシアの経済規模が、
リーマン・ショック時のアメリカに比べ、
はるかに小さいからだと思います。

たしかに軍事的には脅威ですが、
世界経済に与える影響はさほど大きくないと、
市場は見ているのだと思います。

もしロシアではなく中国が当事者だったとしたらどうでしょう。

経済的な意味での危機感の高まりは、
きっとこの程度ではないはずです。

さらに「永久保存版」を読み進めますと、
リーマン・ショックの緊迫感は2009年に入り徐々に薄れてゆきます。

株価をみても同様で、
2009年3月までに底をつけそこから反転しています。

リーマンの破綻は2008年9月だったので、
半年ほどで反転したことになります。

コロナの時はどうだったでしょう。

コロナで世界が大騒ぎになったのは2020年2月、
そこから日経平均は急落しましたが、
はやくも3月に底値を付け上がり始めました。

この間わずか1か月ほどです。

「永久保存版」が役に立つ機会は、
そうそう来てほしくありませんが、
今回もまた参考になりそうです。

 

では今回はこのへんで。

(2022年3月10日)




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