■長い目で株に投資する
みなさんこんにちは。
ここのところ株の世界は大荒れですね。
アメリカではインフレが進み、
FRBは利上げと量的縮小(QT)を急いでいます。
本来ならゆっくりと利上げを進めたいところではありますが、
それではインフレが加速しかねません。
すでに社会問題化しつつあるインフレの抑制と、
利上げによる株価の下落を天秤にかけますと、
FRBは多少株価を犠牲にしても、インフレ退治に軸足を
置かざるをえないはずです。
お隣のゼロコロナ政策も株価の懸念材料です。
すでに中国の製造業PMIは47台まで下がっており、
上海の都市封鎖の影響が出ています。
PMI:購買担当者指数、50以下は景況感の悪化を示唆します。
中国経済の減速は世界経済の減速要因になり、
日本やアメリカの企業業績に悪影響を与えます。
僕は長いこと株式投資をやっていますので、
過去何度もこのような逆風を経験してきました。
上記のように今回も厳しい環境ではありますが、
このような時期はえてして株式投資にとってチャンスです。
すでにS&P500のPERは17倍台(注)に入り、
昨年までの高PER状態を抜け出しました。
注)むこう12か月の企業業績予想をベースにした値です
日本株にいたっては日経225平均ベースで12倍台の前半です。
ただしPERの下落には注意しなくてはなりません。
なぜならPERが妥当な水準まで下げたとしても、
分母になる企業業績が悪化すれば、
PERは高くなってしまうからです。
実際にアメリカの急速な利上げと中国経済の減速により、
今期(2022年12月期)の企業業績は、
世界的に減益になる可能性があります。
今はちょうど1-3月期の決算発表の最中ですが、
これから4-6月期、7-9月期と期が進んでゆくなかで、
株価もまた今期の減益を織り込みつつ下げてゆくのでは
ないでしょうか。
ただしこのような株価の下落時は、
私たちのような長期投資家にとってはビッグチャンスでもあります。
ビルの3階から飛び降りるとただではすみませんが、
ビルの2階からなら捻挫程度で済むことが多いのと同じです。
今後進む悪い環境の中では大概の株は売られます、
足元の業績や将来性など関係ありません。
早く逃げたもの勝ちで、
まさに「我さき」です。
でもだからこそ安く仕入れることができるのです。
業績に関係なく売られる株の海から、
本当に将来性のある銘柄だけを厳選し、
安く買うことができるといえるでしょう。
僕は人間には予知能力は備わっていないと思います。
であれば底値で買おうなどと虫のいいことを考えず、
良い銘柄をじっくり仕込むという姿勢が大切ではないでしょうか。
当然ながら買ったあとさらに下げますが、
いずれアメリカの利上げも中国のゼロコロナも終わります。
環境が好転したあと私たちは大きな儲けを手にできるはずです。
機関投資家やファンドは短期の成果を求められますが、
私たちは誰に束縛されることもありません。
このような進め方は、
私たち個人にしかできない投資です。
では今回はこのへんで。
(2022年5月11日)
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