| ■ヒスイの高騰から考えるコインの相場 
 みなさんこんにちは。 8/11付の日本経済新聞に、こんな記事が掲載されました。   タイトル:『中国人投資家、ヒスイに回帰』 『中国では株式、債券、不動産の各市場が不振で、アジアで最も伝統ある商品の一つに再び注目するようになった。
 ヒスイの希少種、ジェイダイト(ヒスイ輝石=硬玉)だ。
 ミャンマー国軍のクーデター、米国の制裁発動、新型コロナウイルス
 といった様々な要素が重なってヒスイ原石の供給が滞り、
 硬玉を使用する宝飾品の価格が大きく上昇している。世界市場で
 高品質の硬玉の7-9割はミャンマー産だ。大半が中国と東南アジアで
 購入される』
 中略 『世界ではインフレが進み、ウクライナに侵攻したロシアへの欧米の制裁が中国のような国に与える潜在的な影響を投資家は
 警戒する。安全資産としてヒスイをはじめとする高級宝飾品に
 群がる。』
 中略 『・・・対ロシア制裁が発動されたことで、銀行など第三者を介さずに投資家が保有できる「無記名資産」の魅力が高まったと指摘する。
 「制裁が科されるやいなや(対象の)人々が正味財産の半分を
 失う様子を私たちは目の当たりにした」』
 中略 『(2021年度版)「中国硬玉産業消費白書」は、中国の富裕な投資家の27%が硬玉や宝飾品の購入に関心を持つと推計した。その人気は
 腕時計、高級車、ワイン、絵画をしのぐ』
   小さな記事だったので、お気づきにならなかった方が多いと思いますが、記事の内容は示唆に富んだものでした。
 僕はミャンマー出身の宝石バイヤーさんから現地の情報を得ていたので、ヒスイに関しては特に新しい情報はありませんでしたが、
 ヒスイ高騰の要因の一つが「ロシアによるウクライナ侵攻」に
 あるという点には「なるほど感」がありました。
 たしかに欧米の制裁によって、ロシアの富裕層が海外銀行にもっていた資金は凍結されたはずです。
 同様の制裁を受けかねない中国はじめアジア諸国の富裕層にとっても、手元における実物資産は魅力的なはずです。
 この記事を読んで僕は、あらてめて最近の中国コインの高騰について考えました。
 たしかに中国コインは今年に入ってさらに一段高しましたが、その要因の一つは「ロシアによるウクライナ侵攻」だったの
 かもしれません。
 一方で(以前もこのメルマガで書いたかもしれませんが)、僕は足元の中国コインには少し陰りが出てきたと思います。
 ヒスイ同様、中国コインにも買われる理由は沢山ありますが、だからといって相場は永遠に続くものではありません。
 この5年だけで、希少な中国コインが6倍ほどに値上がりするのは、どう考えても行きすぎだと思います。
 中国経済の拡大中国の格差拡大
 経済制裁を先どった現物志向
 など、相場の上昇を織り込んでしまったのではないでしょうか、
 今後おおきな下落に転じるとは思いませんが、
 それでも天井感はあると思います。
 一方でヒスイ同様、これからは東南アジアやインドのコインには、
 引き続き注目してゆきたいと思います。
 この地域のコインは歴史が浅く、欧米に比べると銘柄数はホンのわずかです、
 供給量が少ないという点ではヒスイ同様に高騰する
 理由を備えています。
 しかも中国と違ってこの地域は人口増加が続きますし、経済的な発展や富裕層の拡大もまだまだこれからです。
 アジアコインの相場は足元で上昇中ではありますが、中国コインにたとえると、せいぜいまだ2010年ごろ、
 リーマン・ショック直後の感じに過ぎません。
 ヒスイ同様、まだこれからだと思います。
   では今回はこのへんで。 (2022年8月18日) 
 
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