あれから33年、日本株について考える

みなさんこんにちは。

日経平均が最高値を付けた頃、
僕は大阪で若手サラリーマンをやっていました、
振り返れば当時の日本は活気にあふれていました。

会社の経費はバンバン使えましたし、
残業や休日出勤も盛んでした、
ベースアップや昇給もあり、
所帯を持っていない僕たち若手サラリーマンの可処分所得は、
毎年のように増えていきました。

そこにもってきての資産バブルです。

サラリーマンが副業にようになってしまい、
毎日のように不動産投資の話ばかりしていた先輩を思い出します。

不動産と並んで人気が高かったのは株でした、
世の中にはにわか株式投資家のような人が増え、
毎日のように行った居酒屋で、僕たちはいつも株の話をしていたように思います。

振り返れば異常な世の中でした。

でも翌年から株は急落し、
不動産相場も崩壊しました、
株の現物運用なら最悪でも資産価値ゼロですみますが、
目いっぱい借り入れを起こして不動産投資をしていたあの先輩は、
いったいどうなってしまったのでしょう。

ご存じのように一時3万9000円近くあった日経平均は、
その後下げ続け、2009年には一時円7000円近くになってしまいました。

その間や、その後、日本人は株を売り続け、
そしていつしか多くの日本人にとって株はタブーになりました。

無理もないと思います。

あれだけ長期にわたって起きた、
しかも広範かつ深かった資産価値の収縮です。

33年もの間、
私たちが株をタブー視してきたのもしかたないと思います。

でもこの間、
日本の株式市場は少しずつ正常化し、
静かに割安方向に振れていたのだと思います。

灯台下暗し、
その割安感に気づいたのは外国人でした、
バフェットに始まって、バフェット・チルドレンともいえるファンド勢、
外からだからこそ見える景色もあるはずです。

長いこと日本人は見てきませんでしたが、
日本には素晴らしい技術を持った会社がたくさんあります、
特に半導体関連や電子部品、機械、化学など、
この30年間ひたすら技術力に磨きをかけ、
ジミながらも世界一の冠を持つ会社はたくさんあります。

株式投資の本質は企業業績の先取りですが、
その価値のある有望な会社のなんと多いことか。

あれから33年がたち、
日本の社会は随分と洗練されたのではないでしょうか。

素晴らしい技術を持った会社を見極め、
その会社の業績拡大に投資するという本来の株式投資の実践は、
この33年ひたすら耐え忍んできた私たち日本人だからこそできる、
株式投資の王道ではないでしょうか。

 

では今回はこのへんで。

(2023年6月9日)




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