■すでに始まっている日本株の再評価
みなさんこんにちは。
ここ2回ほど僕は日本株について書いてきました。
でも読み返してみるとまだまだ書き足りないところがありましたので、
今回はそのあたりを中心にお話ししたいと思います。
確かに日本株は今年5月から急上昇してきましたが、
そこにばかり目が行くと大切なところが見えなくなっていまうと僕は思います。
前回や前々回も書きましたが、
日本株の10年チャートを見ると日本株の大きな流れが見えてきます。
10年前の2013年、
日経平均株価は12,000円台にすぎませんでした、
現在の33,000円台に比べると1/3ほどです。
たしかにこの10年の間には、アベノミクスによる急騰や、
コロナの反動のよる急騰などありましたが、
日経平均株価の長期グラフを見れば、10年前を起点にして、
日本株は上昇し続けていることがわかります。
今年5月からは急騰していますが、
これはここ10年続く上昇トレンドの中の一つの局面にすぎません。
そこをしっかりと見ず、
足元の上昇を「33年ぶりの水準」などと騒いでいては、
日本株の大きなトレンドの変化を見誤ると思います。
ではここ10年にも及ぶ日本株の上昇は、
いったいどのような要因に支えらてきたのでしょう。
たとえば個々の会社で地道に行ってきたコスト削減や人件費の抑制、
手元資金の積み上げによる借入金の返済→支払利息の削減、
在庫の適正化による資金効率の改善→利益率の向上
など、各社の財務戦略の効果も確かにありますが、
そのようないわば「守りの姿勢一辺倒」から脱却し、
ここ10年ほど日本の会社は徐々に攻めに転じつつあるのだと思います。
たとえばバブル時のような「なんでも屋」を脱し、
戦略的に事業のドメインを絞りつつありますし、
積みあがった手元資金を研究開発や設備投資に投入する、
いわば「攻めの姿勢」への転換も、アチコチの会社で見られるようになってきました。
その結果、
例えば電子部品や半導体分野などでは、
世界で圧倒的な技術力を持つ会社がたくさんありますし、
実際にそのような会社では株価の過去最高値更新が見られます。
ここ10年の日本株の上昇は、
そのような優秀な会社の株が日本や世界から認められつつあるからだと僕は思います。
バブル崩壊以降30年の経験で、
私たち日本人は何をすべきか学習してきました。
なので僕はこの10年間続いてきた日本株の上昇は、
これからも続くと思います。
もちろん会社は様々です、
公益企業中心に十年一日のごとく眠りこけている会社もたくさんありますし、
いまだに中途半端な経営を続けている老害企業もたくさんあります、
またオーナー社長の高齢化によって成長性に陰りがみられる会社もあります。
でも私たちは、会社を選別するための豊富なデータを持っていますし、
特に日本の会社に関しては、その会社が作る製品や従業員など、
さまざまな情報を通して、外国人投資家には得られないナマの情報に触れることができます。
世界的にみても、
いまの私たち日本人はすごく恵まれた環境にあるのではないでしょうか。
日本に上場している多くの会社の中から10年後のスター選手を選び出し、
その会社への投資を通して資産を増やす。
こんな素晴らしい機会はそうそうあるものではありません。
では今回はこのへんで。
(2023年6月26日)
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