■インド人が欲しがるものを買う
みなさんこんにちは。
もう10年以上も前だったと思いますが、
このメルマガで僕は「中国人が欲しがるものの先回り買い」として、
カラーストーンや中国コインなど現物資産をお勧めしました。
結果としてあの選択は正しかったと思います、この10年で
ヒスイやルビー、スピネルなど、中国人が好む石は随分と値上がりしましたし、
中国のコイン相場も同様です。
でもこれから先はどうでしょう。
先日このメルマガでお話ししたように、
中国の成長期はそろそろ先が見えていますし、その先は
日本同様にデフレと低成長が常態になると思います。
この考えに立てば、中国のコインやカラーストーンなどの、
いわるゆる「中国要因の値上がり」は止まると思います。
一方でこれから注目しておきたいのはインド要因です。
中国に代わってインドが世界の成長エンジンになってゆくのは
想像に難くないですし、その影響はすでに世界の資産価格を
動かしつつあるように思います。
例えば株価です。
この10年間の上海総合株価指数とインドのSENSEX指数のグラフを比べると、
その形の違いは一目瞭然です。
10年前の上海総合は2000ほどでしたが、
現在の値は3000ほどです。
一方でSENSEXは随分値が上がり、
この10年間で20,000⇒66,000ほどまで上げており、
最高値を更新中です。
さらに現物資産も見ておきましょう。
ルビーやサファイア、スピネルなどは随分値上がりしており、
あるオークションの運営会社幹部などは「ルビーはコロナ前の倍の
価格になっている」といいます(注1)。
貿易統計ではエメラルド、サファイア、ルビーの3種の色石(いろいし)をまとめて
輸出量と輸出額を公表していますが、2022年は色石の平均価格が
コロナ前の2019年比で2倍に高騰したそうです(注2)。
注1/2)日本経済新聞2023年8月17日朝刊記事より
インドのコインにも同様の動きが見えます、
英領インドやムガール帝国、クシャン朝やグプタ朝などの古代コインを見ても、
ここ3年ほどで随分と値を上げました。
インド人は昔から金や色石を大切にしてきましたので、
現物資産に対する造詣が深いのでしょう。
さらに昨今の株価の値上がりによって得られたおカネで、
富裕層が現物資産を買う動きが始まっているのだと思います。
僕は日本の将来を悲観一色で見ているわけではありませんが、
それでも日本とインドを比べると成長性の違いは明らかです。
この低成長の国、日本で価値が増える資産は、
そう多くはありません。
であれば海外にその可能性を求めるのは、
自然な成り行きだと思います。
ひと昔、僕は「中国人が欲しがる資産の先回り買い」をお勧めしましたが、
これからは「インド人が欲しがる資産の先回り買い」が有効では
ないでしょうか。
さらにインドの先にはアジアや中南米が続くと思います。
では今回はこのへんで。
(2023年9月26日)
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