半導体株の売り時を考える

みなさんこんにちは。

今朝から日本市場は半導体に沸いています。

レーザーテックやイビデン、ディスコ、メックにトリカミカル・・

川下から川上まで、
製造装置メーカーから部材・薬品メーカーまで、
ホントに幅広く買われています。

直接のきっかけは、
昨日発表があったサムスン電子の7-9月期決算です。

業績自体はさほど目を引くものではなく、
あいかわらず低空飛行が続いてますが、
半導体部門で業績の底打ちが見られたのが大きかったようです。

このメルマガで何度かお話ししてきましたが、
世界の半導体需要は2022年なかばをピークに減少してきました。

でも半導体市場には4-5年のサイクルがあり、
どこかで底を打つはずです。

「そろそろ底をうつ」といわれ続け、それでも底は逃げ水のように遠のいて、
市場では「ホントに底を打つの?」と不安を感じる人が増えていました。

まあその不安感が、昨日のサムスン決算で払しょくされ、
ようやく底打ちが現実感を伴ってきたのだと思います。

ともあれ僕自身、半導体関連を多くのお客さんにお持ちいただいてますので、
すごくうれしいです。

でも「これでめでたしめでたし」とはまいりません。

半導体株に関しては、これからやってくるであろう「お祭り」に飲み込まれ、
大勢と一緒になって騒いでいると2021年のように痛い目にあうでしょう。

まず冷静に押さえておきたいのは、「次の半導体サイクルのピークがいつやって
来るか」という点で、判断のすべてはそこから始めなければなりません。

以前僕はこのメルマガでこのようなお話をいたしました。

以下2023.7.26メルマガの引用です

***

上記のように半導体サイクルのボトムを、年初時点では今年(2023年)3月と
見ていましたが、現在では来年(2024年)1月-3月あたりとの見方が大勢です。

半導体サイクルのボトムからピークまで2年半と見れば、
次のピークは2025年半ばではなく、そこから1年あとにずれ、
2026年半ばあたりがピークと考えていいでしょう。

仮に半導体サイクルを6か月先取りして株価が動くとすれば
どうでしょう。

その場合、次の半導体株のピークは2025年末あたりになる計算です、
僕は今まで次の半導体株のピークを2024年央から同年末あたりと
考えていましたが、このようなことからその時期を1年ほど先に伸ばし、
2025年末あたりに修正したいと思います。

したがって関連株の売り時は、
2025年の年初から年央あたりに設定しなおすべきだと思います。

***

今でも僕はこの見方を変えていません、
したがって次の半導体サイクルのピーク予想は2026年の半ばあたりです。

株価が半導体サイクルを1年から半年先取るならば、
関連株のピークは2025年の年央から年末にかけやってくるはずです。

さらに「のり代」をみて、半年ほど早く降りるなら、
2024年末から2025年の初めが降りどきになるはずです。

現在は2023年10月ですから、
相場はまだ若いといえるでしょう。

ただし先ほども申しましたように、
大勢と一緒になって浮かれていては相場で勝つことはできません。

常に全体を見渡し、
冷静に降り時を見極めたいところです。

でも「言うは易し、行うは難し」です。

周りが「儲かった、儲かった!」とはしゃいでいるときに、
自分だけが冷静に相場から出てゆくのは決して簡単なことではありません。

それでもなんとか自分の欲望に打ち勝って、
「こっそり退出」を行うための方法と心構えはあります。

一つ目は「早期参入、早期退出」です、
上のメルマガで僕は現在の半導体株を「富士山の6合目」と申し上げました。

「富士山の6合目」で相場に入る場合、
山頂あたりまで乗っていなければ満足感は得にくいでしょう。

でもJR富士吉田駅から登り始めた人はどうでしょう、
6合目でもかなりの満腹感はあるはずです、
欲をかいて8合目まで乗り続けてから「こっそり退出」しても、
安全性は高いはずです。

二つ目は自分の欲深さを知り、
事前に退出場所を決めておくことです。

これもこのメルマガで詳しくお話ししましたが、
たとえば「Nasdaq指数が24,000になったら退出」とか、
株価水準にかかわらず「2024年の第4四半期で降りる」という感じです。

あるいはこれらを組み合わせ「「Nasdaq指数が24,000到達」
もしくは「2024年の第4四半期で手じまい」でもいいでしょう。

半導体市場はやっと底を打った感触がありますが、
株価のほうはすでに随分と先読みして動いています。

代表株でいうなら、たとえばイビデンは年初来70%ほども上昇していますし、
すでにディスコも2倍近い水準まで来ています。

でも本当に儲かるのはここからだと僕は思います。

関連株のピークはだいぶ先に来ると思いますが、
遠からず訪れるピークをイメージしながら、
あと1年ほどは半導体株投資を続けたいと思います。

 

では今回はこのへんで。

(2023年10月12日)




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