金と株を半々に、驚くべき推奨

みなさんこんにちは。

金の価格は市場最高値を更新中ですが、
不思議と話題にのぼりません。

なので今回も、前回に続き金(Gold)について
書かせていただきます。

先日、日本経済新聞を読んでいて、
僕は驚くべき記事を見つけました。

以下抜粋です。

『投資家に米国株式と金の分散投資を勧める金融機関が増えた。

国内でもスイスの運用会社大手、ピクテを筆頭にマネックス証券などが
運用に金を組み込む分散効果を紹介。

(中略)驚くのは、多くの金融機関が現在推奨するのは
米株式とほぼ同額を金に振り向ける運用だ。「機関投資家で運用資産の数%、
個人でも2割前後まで」という従来の配分の常識を覆す』

この記事は4/8日本経済新聞朝刊に掲載されていたもので、
同紙編集委員の志田富雄さんがお書きになったものです。

志田さんも記事の中で「驚くのは」と書かれていますが、
この記事を読んで僕も驚きました。

本当に「多くの金融機関が、米株式とほぼ同額を金に振り向ける運用」を
推奨しているのでしょうか。

記事では具体的な事例を挙げていませんが、
日経の編集員が根拠のない記事を書くとは思えません。

おそらくこれは事実で、
資産運用の現場で現実に起きているのでしょう。

だとすれば驚きです。

僕は長いことペーパーアセットと現物資産への分散投資を
勧めてきましたが、その僕ですら株と金(Gold)を半々で持つなど、
提案したことはありません。

資産規模や年齢、家族構成やライフプランなどによって、
人それぞれ適正なポートフォリオは異なりますが、
せいぜい株2に対し金1(注)くらいまでが僕の標準的な提案です。

注)僕の場合、金だけでなくコインを中心に幅広い現物資産を含めますが、
  一般の金融機関にとって「現物資産=金」なのでしょう。

これはどういうことかといいますと、僕の標準的なて提案は、
「全資産に占める株の構成比が30%なら、
金(というか現物資産)の比率は15%ほど」のイメージです。

でも、もしこの記事が正しければ、
「株の保有率が30%なら金の保有率も30%」と、
多くの金融機関が推奨していることになります。

現実にアドバイスの現場でこのようなことが起きているならば、
「時代は変わった」と思わざるをえません。

それほど広く、
金への信頼感が高まっているということでしょう。

言い換えれば紙の資産(=ペーパーアセット)への
信頼感が低下しているということです。

先週僕はこんなお話をしました。

(以下前回のメルマガを引用)

つまり、足元の金価格は

・ドル高
・金利高

という二つの逆風にもかかわらず、
上がり続けているということです。

よほど強い金買い(きんがい)の力が働いているに違いありません。

なぜでしょう・・・。

(引用おしまい)

もし運用の現場で、
金融機関が上記のようなアドバイスをしているなら、
それも足元の金高(きんだか)の一因なのかもしれません。

そしてさらに突き詰めれば、
多くの金融機関がそのような金買いアドバイスをするほど、
ペーパーアセットへの信頼感が低下しているのかもしれません。

もしそうなら、
あらためて「時代は変わった」と考えざるをえません。

 

では今回はこのへんで。

(2024年4月11日)




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