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株価は上がり続けるのか

みなさんこんにちは。

「株は上がり続ける」

昔からよく言われる言葉です、
でも・・、果たして本当なのでしょうか?

例えば1989年の年末、
日経平均は38,915円の高値をつけました。

そこから下げ続け、底値2009年の7,054円は、
最高値からみると約82%安でした。
そのあたりから上げに転じましたが、
日経平均が最高値を更新したのは35年後の今年です。

35年も高値を更新できなかったのに、
「株は上がり続ける」などと言っていいものでしょうか?

よく「ひと世代30年」などといわれますが、
その考えに立てば、まるまるひと世代以上も、
日本の株価は高値を更新しなかったことになります。

そんなひどい経験をしたばかりですが、
僕はそれでも「株は上がり続ける」派です。

振り返れば1989年の日本株は、
会社の利益水準に比べあまりに高すぎました。

PER70倍なんて、
尋常ではありません。

かりに妥当PERが16倍ならば、
当時の平均株価は38,915円ではなく9,000円ほどであるべきでした。

そしてその9,000円が35年後に40,000円になったのなら、
冒頭の「株は上がり続ける」に何の違和感もありません。

日本のバブル崩壊と並び、
株価が大きくかつ長期にわたって下落した事例として、
世界恐慌後のアメリカ株を少しみておきましょう。

世界恐慌が起きたのは1929年、
アメリカのS&P500は同年を起点に下げ、
安値まで86%ほどの下落です。

そのあたりから上げに転じましたが、
最高値を更新するまで25年かかっています。

この2例は株式市場が現代的な意味で整備されて以降、
主要市場で私たちが経験した「2大株価下落」だと思いますが、
私たちはこの事例からどんなことを学ぶべきなのでしょうか。

一つ目は、

「経済ショックによって、株価はショックの大きさに見合った規模で下落する」

二つ目は、

「たとえ大きなショックで株価が下がっても、いずれ株価は復元する、
でも高値更新までの期間は、ショックが大きければそれだけ長くなる」

ということだと思います。

2000年以降だけみても、私たちはITバブルやリーマン・ショック、
欧州債務危機などの経済ショックを経験していますが、
いずれも上記の原則に沿って株価は動いているように思います。

もし上記2点の経験則が正しければ、
今後私たちは株式投資にどう生かしていけばいいのでしょう。

一つ目は

「客観的な指標を常に意識して、周りの熱狂に流されない」

ということが大切だと思います。

もし1989年当時、私たちが冷静に日本株の指標を見ておけば、
バブル崩壊の損失を一定の範囲に抑えられたと思います。

二つ目は

「長期で持てば株価は必ず上がると考えて、株を売ってしまわない」

ということも大切だと思います。

株式が会社の持ち分の証票だと認識しておけば、
そして人間か経済活動を続ける限り、総体としての
会社も成長し続けるという認識を持っておけば、
長い目で見て私たちは株でソンをすることはありません。

 

以上2つの点を心にとめておくならば、
私たちは「株は上がり続ける」と、
ある種の楽観をもって株式投資を続けられると思います。

 

では今回はこのへんで。

(2024年7月18日)




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